Euphorbia x 'groenefica'
ユーフォルビア cv. 'groenefica'
力強い枝ぶりのユーフォルビア・グロエネフィカ
'Euphorbia groenewaldii'(ユーフォルビア・グロエネワルディー)と、'Euphorbia venenifica'(ユーフォルビア・ベネニフィカ)の交配種で、近年アメリカの愛好家によって作出されました。
南アフリカ生まれのトゲもの塊根と、スーダン生まれの柱状種のハイブリッドという、とても面白い組み合わせの交配種です。
頭で考えても、なかなかその姿が想像できないのですが、実物を見ると両種の良いところが見事に現れた素晴らしい株姿となっています。
柱状種のようでもあり、トゲもの塊根種でもあるような、、、なんとも言えない絶妙の造形をしています。
特に、鮮やかな緑色の肌に映える白いトゲには、とても魅力を感じます。
ユーフォルビアは交配しやすいので、いろんな種をまとめて栽培していると勝手に交配して意図せぬハイブリッドが生まれることもありますが、“グロエネフィカ”もそんな経緯で生まれたのでしょうか?
それとも意図的に交配して作ったのか?とても気になるところです。
同属間の交配はあり得るとしても、あまりに姿形が違うと交配できないと思っていたのですが、、、
いずれにせよ日本で作出された“蛾眉山”に負けるとも劣らない、ハイブリッド・ユーフォルビアの定番となってもおかしくないほどの魅力を持っています。
ちなみに“グロエネフィカ”は便宜上、isla del pescado で勝手にそう呼んでいるだけの名前なので、正式な名称でも何でもありません。
他ではこの呼称はまったく通用しませんのでご注意を。
一応学名っぽく書くと、Euphorbia cv. 'Euphorbia groenewaldii' × 'Euphorbia venenifica' と読み解くのも困難なほどの長さとなります。
【科・属】
Euphorbiaceae Euphorbia
トウダイグサ科ユーフォルビア属
【原産地】
アメリカ(交配種)
【置き場所】
一年を通して明るく、風通しの良い場所で管理します。
あまり日光が強すぎると日焼けする可能性もあるので、適度に遮光した環境で栽培した方が安全です。
ただしあまり暗すぎると徒長しやすいようなので注意しましょう。
【水やり】
成長期は土が完全に乾いてから水やりをします。水は控えめの方が徒長しにくくなりに締まった良い株になります。水切れよりも与えすぎに注意しましょう。
気温が下がり始めたころから徐々に量と回数を減らし、晩秋から春までは断水気味に管理します。
ただしユーフォルビアは根張りが弱く、長期間にわたって完全に断水すると根の細根が枯れてしまい、細根の再生に時間がかかるようです。
休眠期の冬でも月に2-3回、土を軽く湿らす程度に水やりし、細根の枯死を予防すると良いかもしれません。その際は天気の良い午前中に行い、夜までにはほぼ乾いている程度にしましょう。
加温している温室では冬になっても休眠に入らない場合もありますので、その際は適度に水やりします。
【肥料】
肥料が多いと間延びしやすくなるため、控えめに与えます。
成長期の夏に微量元素が不足しない程度に、ごく薄めた液肥を与えます。用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。
【適温】
ユーフォルビア・グロエネフィカの親であるグロエネワルディーはある程度の寒さに耐えることはできますが、もう一方の親であるベネニフィカは寒さに弱い種です。
その両種の交配種であるグロエネフィカも安全をとって温かい場所で管理した方が良いと思われます。
他の種と同様に、休眠中も適度に日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。