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Euphorbia friedrichiae

白鬼塔

Euphorbia friedrichiae 白鬼塔

勢いある姿の“白鬼塔”こと、ユーフォルビア・フリードリヒアエ

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厳に満ちた難物希少種、“ユーフォルビア・フリードリヒアエ”です。


南アフリカ - 北ケープ州のカラスベルグ(Karasberg)から、ナミビア南部のノアチャベブ(Noachabeb)にかけてが原産です。

種小名の 'friedrichiae' は、南アフリカのメセンコレクター、マルガレーテ・フリードリヒ氏(Margarete Friedrich)の名をとって命名されました。
和名には“白鬼塔”というユーフォルビア・フリードリヒアエの特徴を簡潔に表現した素晴らしい名が与えられています。

ずんぐりとしたこん棒状の株姿をした中型種で、高さ30-40cmほどの大きさにまで成長します。

太い主幹からは“白鬼塔”の和名どおり、鬼の角のような太い肉枝が無数に生えています。
肉枝はある程度伸びると先端が枯れ始め、そのままの状態で長い間残り続けます。

株は全体的に灰褐色に近い淡い緑色をしており、自生地では休眠期である乾季になると、まるで枯れてしまったかのような灰色になるそうです。
そして成長期である雨季になると、うっすらとした薄い緑色に戻り、肉枝からは小さな葉を展開します。

なお良く似た姿をした 'Euphorbia multiramosa'(ユーフォルビア・ムルチラモサ:轉輪王)や、'Euphorbia namaquensis'(ユーフォルビア・ナマクエンシス)はシノニムとして扱われることもあります。


【科・属】

Euphorbiaceae Euphorbia
トウダイグサ科ユーフォルビア属

【原産地】

南アフリカ - 北ケープ州のカラスベルグ(Karasberg)から、ナミビア - ノアチャベブ(Noachabeb)にかけて

【置き場所】

一年を通して日光のよくあたる、風通しの良い場所で管理します。
日光が不足した場合や風通しが悪い場合は、枝が徒長したり、簡単に枯死してしまうことがあります。
調子良く育てるためにも日当たりと通風はなるべく確保しましょう。

ユーフォルビア・フリードリヒアエは涼しい季節に成長するため、蒸し暑さに弱いところがあります。
休眠期である夏は風通しのよい涼しい棚上などで管理しましょう。

【水やり】

ユーフォルビア・フリードリヒアエの自生している場所は、冬季にごく少量の雨が降る地域です。
そのため、ユーフォルビア・フリードリヒアエも冬型種として育てたほうがうまくいくように思います。

成長期である春と秋は土が完全に乾いてから少量の水やりをします。
ユーフォルビア・フリードリヒアエのような極地に自生するユーフォルビアは、一般的な種よりも少なめに水やりしましょう。

水やりが多すぎると簡単に根腐れを起こします。
水切れよりも与えすぎに注意します。
また、古株ほど水やりの間隔はあけるようにしましょう。小さな株よりも大きな株の方が突然腐ってしまうことがあります。

気温が上がり始めたころから徐々に量と回数を減らし、初夏から涼しくなるまでは断水気味に管理します。
ただしユーフォルビアは根張りが弱く、長期間にわたって完全に断水すると根の細根が枯れてしまい、細根の再生に時間がかかるようです。
休眠期の夏も月に2-3回、土を軽く湿らす程度に水やりし、細根の枯死を予防すると良いかもしれません。

気温の高い季節は、日中に水やりすると蒸れて調子を崩すことがあるため、涼しい日の夕方以降に軽く水やりする程度にとどめましょう。

【肥料】

成長の遅い、極地に自生するユーフォルビアは多くの肥料は必要ありません。
成長期の春から秋に微量元素が不足しない程度に、ごく薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ユーフォルビア・フリードリヒアエは涼しい気候を好みます。
ある程度の寒さに耐えることができますが、厳冬期は暖かい場所で管理した方が安全です。
寒さよりも夏の蒸し暑さに弱いため、気温の高い季節は涼しく過ごさせましょう。