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Euphorbia multiramosa

轉輪王

Euphorbia multiramosa 轉輪王

“轉輪王”の名にふさわしい難物、ユーフォルビア・ムルチラモサ

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彩を放つ難物ユーフォルビアの王、“ユーフォルビア・ムルチラモサ”です。


ナミビア - ヴィオールスドリフト(Vioolsdrift)から、ジャッカルスウォーター(Jakkalswater)にかけてが原産です。
また、一部の個体群が南アフリカのアレキサンダーベイ(Alexander Bay)でも確認されています。

この辺一帯は世界遺産にも登録されているRichtersveld(リフタスフェルト)と呼ばれる半砂漠地域としても有名。
年間を通してほとんど雨が降らず、日中は極端に気温が高くなる過酷な環境です。
植物たちは大西洋からの湿った空気が夜間に冷やされ、わずかに降りる夜露を糧に生きています。

種小名の 'multiramosa' は、ラテン語で“たくさん分岐した”という意味があり、'multi-'(多い、沢山の接頭辞)+ 'ramosa'(分岐した)の合成語です。
日本では“轉輪王(てんりんおう)”という堂々たる和名が与えられています。

ひと目で分る異彩を放つ非常にユニークな株姿が特徴です。
柱状の塊根を持ち、そこから太いな枝を無数に伸ばします。

種としては比較的小型で、成熟した株でも20-30cmほどの高さにしか成長しません。

特徴はなんといって白緑色をした、肉枝のような太い枝です。
根元の太い円錐形の枝をみっしりと無数に生やした様子は、なんとも言えない猛々しい印象です。

枝はある程度時間が経つと先端の方から枯れていくのですが、枯れた枝はそのまま萎びた状態で残ります。
そのため時が経つにつれて枯れた枝の数が増え、ますます奇妙な見た目になっていきます。

日本で栽培する上では性質も気難しく、また成長も極端に遅いため、なかなか厄介なやつです。
そのためかほとんど流通することはなく、珍品ユーフォルビア好きには垂涎の存在です。
しかしその欠点を持ってしても余りある魅力のある種と言えます。

蛇足ですが、和名の“轉輪王(てんりんおう)”とは、古代インドの32面の顔を持つ絶対的な力を持った王のことらしいです。
なんとも仰々しい和名ですが、『32面の顔を持つ、、』という辺りがムルチラモサの特徴を現しているような気もしますね。


【科・属】

Euphorbiaceae Euphorbia
トウダイグサ科ユーフォルビア属

【原産地】

ナミビア - ヴィオールスドリフト(Vioolsdrift)からジャッカルスウォーター(Jakkalswater)にかけて
南アフリカ - アレキサンダーベイ(Alexander Bay)

【置き場所】

一年を通して日光のよくあたる、風通しの良い場所で管理します。
日光が不足した場合や風通しが悪い場合は、枝が徒長したり、簡単に枯死してしまうことがあります。
調子良く育てるためにも日当たりと通風はなるべく確保しましょう。

ユーフォルビア・ムルチラモサは涼しい季節に成長するため、蒸し暑さに弱いところがあります。
休眠期である夏は風通しのよい涼しい棚上などで管理しましょう。

【水やり】

ユーフォルビア・ムルチラモサの自生している場所は、冬季にごく少量の雨が降る地域です。
そのため、ユーフォルビア・ムルチラモサも冬型種として育てたほうがうまくいくように思います。

成長期である春と秋は土が完全に乾いてから少量の水やりをします。
ユーフォルビア・ムルチラモサのような極地に自生するユーフォルビアは、一般的な種よりも少なめに水やりしましょう。

水やりが多すぎると簡単に根腐れを起こします。
水切れよりも与えすぎに注意します。
また、古株ほど水やりの間隔はあけるようにしましょう。小さな株よりも大きな株の方が突然腐ってしまうことがあります。

気温が上がり始めたころから徐々に量と回数を減らし、初夏から涼しくなるまでは断水気味に管理します。
ただしユーフォルビアは根張りが弱く、長期間にわたって完全に断水すると根の細根が枯れてしまい、細根の再生に時間がかかるようです。
休眠期の夏も月に2-3回、土を軽く湿らす程度に水やりし、細根の枯死を予防すると良いかもしれません。

気温の高い季節は、日中に水やりすると蒸れて調子を崩すことがあるため、涼しい日の夕方以降に軽く水やりする程度にとどめましょう。

【肥料】

成長の遅い、極地に自生するユーフォルビアは多くの肥料は必要ありません。
成長期の春から秋に微量元素が不足しない程度に、ごく薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ユーフォルビア・ムルチラモサは涼しい気候を好みます。
ある程度の寒さに耐えることができますが、厳冬期は暖かい場所で管理した方が安全です。
寒さよりも夏の蒸し暑さに弱いため、気温の高い季節は涼しく過ごさせましょう。