南アフリカの北部の小ナマクアランドと呼ばれる地域に自生する塊根メセンです。

いろいろと調べてみたのですが、正式な学名はまだつけられていないようで、'eenriet' という地名?で流通しています。
塊根メセンとしては比較的有名な 'Phyllobolus tenuiflorus' に似た外観ですが、赤く色づいた葉っぱを伸ばす特徴的な見た目から人気があります。

その葉っぱは赤から緑へとグラデーションし、太陽下で見ると葉や茎の表面の薄いうぶ毛がキラキラと光り、例えようのない美しさです。初めて見ると、作り物かと思ってしまうほどですね。

またもう一つの特徴は蕾です。これは本当にかわいらしく、まるで小さな野うさぎのよう。ここから咲く花は黄色みがかっていてこちらも見逃せない姿を見せてくれます。

---

【科・属】

Aizoaceae Phyllobolus
ハマミズナ科フィロボルス属

【原産地】

南アフリカ - 小ナマクアランド

【置き場所】

成長期である秋から春までは日光のよく当たる場所で管理します。
日光が弱いとフィロボルス・エーンリエットの特徴である葉が徒長し、だらんと垂れてしまうことがあります。

フィロボルス・エーンリエットは涼しい季節に成長する冬型種のため、夏は遮光をして風通しの良い場所で管理します。

蒸し暑さに弱いので、夏は風通しの良い棚上などで管理すると良いかもしれません。
通風があまり確保できない場合でも、扇風機などで風を送ると暑さによるダメージを減らすことができます。

【水やり】

成長期の秋と春は土が完全に乾いてから水やりします。

ただし、あまり頻繁に水やりしすぎると塊根が腐りやすくなるため注意しましょう。
フィロボルス・エーンリエットは冬型種ですが、寒さが厳しくなる厳冬期は水やりは控えめに行います。

蒸し暑くなり始めた頃から徐々に水やりを控え、休眠期に入った後は涼しくなるまでは断水します。
休眠中の夏に水を与えると、塊根が腐りやすくなってしまいますので注意しましょう。

【肥料】

成長期の秋に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

フィロボルス・エーンリエットは涼しい季節に成長する植物のため、寒さには強いほうです。
氷点下近くまで耐えることはできますが、寒さに当てる場合は水やりは辛めにしましょう。
また夏の蒸し暑さに気をつけ、暑い季節は涼しい場所で管理しましょう。

    

---