繊細な印象を持った珍種ガガイモ科塊根、“フォッケア・コマル”です。

南アフリカ - 西ケープ州と東ケープ州にまたがる冬季降雨地域が原産です。
主に乾燥した山間地帯の岩の間の砂地などに自生してます。

種小名の 'comaru' は、この植物のアフリカーンス語の呼び名である 'kambro'（カムブロ）に由来しているようです。

“火星人”の和名でお馴染みの
'Fockea edulis'（フォッケア・エデュリス）と同じガガイモ科の塊根植物で、塊根の直径は20cmほどの大きさにしかならない小型種です。

塊根は本来地面に完全に埋まって自生しておりデコボコとした隆起がありますが、滑らかな質感をしています。

長卵型の塊根の頂点からは細いツルのような枝を伸ばし、そこから糸のように細い葉を生やします。
ツルも葉も細いためか、フォッケア属の他種に比べると涼しげな印象があります。
大きな塊根とのアンバランスさも良いですね。

株がある程度の大きさに育つと、褐色がかった灰緑色の小さく地味な花を咲かせます。

現地ではフォッケア・コマルの塊根を生で食することもあるそうです。
小型種ゆえか、成長は他のフォッケアに比べるととてもゆっくり。
食べてしまうなんてもったいなくてとてもできません。

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【科・属】

Asclepiadaceae Fockea
ガガイモ科フォッケア属

【原産地】

南アフリカ - 西ケープ州、東ケープ州

【置き場所】

適度に日光のあたる明るい場所で管理します。
フォッケア・コマルの塊根は本来は地面に完全に埋まっているため、あまり強い日光を長時間当てると塊根が焼けたりダメージを受けることがあります。
また、ツルや葉も細いためか強い日光で焼けてしまうこともあります。

ただしあまり暗い場所だとツルが徒長したり、軟弱な株になってしまうため、ある程度の日照は確保しましょう。
また、冬季降雨地帯に自生しているためか、あまり蒸し暑い場所よりも風の通る涼しい場所を好みます。

【水やり】

春と秋のある程度温度が上がり、夜は涼しいような季節が成長期です。
土の表面が乾いてからたっぷりと水やりします。

真夏はやや成長が鈍りますので、土が乾いてから涼しい夕方以降に適度に水やりしましょう。

冬季降雨地帯に自生しているためか、冬も完全には休眠しません。
ただし、水やりは控えめに行わないと塊根が腐敗することもあるので、冬に水やりする際は暖かい日の午前中に少量だけ水やりしましょう。

【肥料】

成長期の春と秋に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

フォッケア・コマルはある程度の寒さに耐えることができますが、厳冬期は暖かい場所で管理した方が安全に越冬できます。
冬も日中は適度に日光に当て、株と鉢内の温度を上げると耐寒性も増します。
また、夏の蒸し暑さを嫌うので、盛夏は涼しい場所で管理しましょう。

    

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