isla del pescado-手織りテキスタイル-ヨガマット-多肉植物-販売

Dracaena serrulata

ドラセナ・セルーラタ

Dracaena serrulata ドラセナ・セルーラタ

リュウゼツラン科の希少種、ドラセナ・セルーラタ

Dracaena serrulata ドラセナ・セルーラタ image_1 Dracaena serrulata ドラセナ・セルーラタ image_2 Dracaena serrulata ドラセナ・セルーラタ image_3 Dracaena serrulata ドラセナ・セルーラタ image_4 Dracaena serrulata ドラセナ・セルーラタ image_5
ニークな葉を持ったドラセナ属の希少種、“ドラセナ・セルーラタ”です。


アラビア半島の国々、オマーン、イエメン北部、サウジアラビア南部が原産です。
紅海やアラビア海に面する非常に乾燥した岩山の急こう配のスロープや、岸壁などに自生しています。

種小名の 'serrulata' は、ラテン語で“鋸歯(きょし)を持った”という意味があり、'serra'(ノコギリ)を形容詞化したものになります。
英名では 'Arabian Dragon Tree'(アラブの竜血樹)と呼ばれる、リュウゼツラン科の小低木です。

太い主幹を地面からまっすぐ上に伸ばし、ある程度の高さになると複雑に枝を分岐し放射状の樹形となります。
成木になると最大で4mほどの高さにまで成長します。

同属にはイエメンの神秘の島、ソコトラ島を代表する希少種 'Dracaena cinnabari'(ドラセナ・シナバリ)がよく知られていますが、一見すると本種も良く似た樹形をしています。
生息域も近く、樹形や大きさも似てはいますが、大きく異なる点は葉にあります。

ドラセナ・シナバリの葉は50-60cmの長さで先の尖った平たい剣のような形状ですが、ドラセナ・セルーラタの葉は円筒状に丸みを帯び、1mほどの長さにまで成長します。
同じリュウゼツラン科のユッカやアガベの仲間にはこのような形状の葉を持った種は知られていますが、大型になるドラセナ属でこのような形状の葉を持った種はいません。

また種小名からも分かるとおり、葉のフチはギザギザとした鋸歯(きょし)を持った点も本種の特徴と言えます。
ドラセナ・セルーラタの葉の表面ははっきりと白く粉吹いており、シルバーグレーをしています。
葉の美しさでいえば、ドラセナ・シナバリよりも本種に軍配が上がりますね。

主幹の直径は最大で30cmほどの大きさに育ち、ドラセナ・シナバリと同じく、傘をひっくり返したような樹形へと成長します。
この樹形も雨がほとんど降らず、海からの湿った空気から結露から水分を得ることしかできない自生地の環境に適応するために進化した結果と考えられています。

ドラセナ・シナバリと同じく本種の成長も極めて遅く、幹立ちし枝がたくさん分岐する成木になるには数百年単位での時間が必要です。
私見ですが、成長速度はドラセナ・シナバリよりもかなり遅い気がしています。
そのため開花までに非常に時間がかかることもあり、苗としても出回ることはほとんどありません。

ソコトラ島という孤立した環境にのみ自生するドラセナ・シナバリはある意味保護もしやすいのですが、まとまった生息域を持たない本種はドラセナ・シナバリほど熱心に保護されておらず、自生地では干ばつ時にヤギやラクダの飼料として切り倒されることもあり、絶滅の危機に瀕しています。

そういった知名度の低さや、本種が現在おかれている状況から鑑みても、ある意味ドラセナ・シナバリ以上に希少な存在ともいえます。

なお、本種も“竜血樹”(Dragon Tree)と呼ばれる同属の仲間たちと同じく、朱紅色の樹液を持っており、古来から民間の治療薬等に利用されてきました。

ドラセナ・シナバリ以上に本種に良く似た種として 'Dracaena ombet'(ドラセナ・オムベット) が知られています。
ドラセナ・オムベットは主にアフリカ大陸の北東部沿岸地帯に自生しており、より大型で最大で高さ8mまで育ちます。
樹形もドラセナ・セルーラタほど横に広がらず、縦に伸びるように成長します。
ただ、葉の形状や花の形状が非常に似ているため、分類学上はシノニム(同種異名)として分類されることもあるようです。


【科・属】

Agavaceae Dracaena
リュウゼツラン科ドラセナ属

【原産地】

オマーン、イエメン、サウジアラビア

【置き場所】

一年を通して直射日光のよくあたる場所で管理します。
ドラセナ・セルーラタを健康に育てるには、直射日光がなるべく長い時間当たる風通しの良い場所が適しています。

室内の半日蔭などで管理すると葉が徒長したり、株の元気がなくなり、根腐れや害虫の発生を誘発します。
できる限り長時間日光の当たる場所で育てるようにしましょう。

【水やり】

自生地の状況からも想像できるとおり、ドラセナ・セルーラタは一般的なドラセナに比べて乾燥した状態を好みます。
成長期である気温の高い季節は用土が乾いてから水やりします。

水やりの回数が少ないと根腐れする可能性は低くなりますが、ほとんど成長しなくなります。
辛めの水やりがポイントですが、年間を通して成長する期間はごくわずかですので、成長期は用土が完全に乾燥する前に水やりするようにしましょう。
ただし常に湿った状態にならないよう、メリハリをつけて水やりしてください。

気温の低い時期はさらに辛めに水やりします。
幼木は体内に貯水できる量が少ないため、長時間断水すると株が弱る可能性があります。
また、ある程度の大きさの株でも細根が枯れ、翌年の成長に影響を与える可能性があるため、寒い季節もごく僅かな水やりは行いましょう。

気温の低い季節に水やりする場合は、好天の続く気温の高い日を狙って午前中にごく少量の水やりを行います。
気温の下がる夜間までに、ある程度用土が乾いている程度にしましょう。

春になり、気温の上昇に伴って水やりの量・回数を少しづつ増やしていきます。

【肥料】

ドラセナ・セルーラタはあまり多くの肥料は必要としません。
成長期に薄めた液肥をごく少量与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料を混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ドラセナ・セルーラタは幼株のうちは寒さに弱いため、暖かい場所で管理しましょう。
寒くなるにつれて徐々に水を少なくし、耐寒性を高めて越冬に臨んでください。

海外の文献によると、ある程度大きく成長した株になると、0度近い気温に耐えることが報告されています。
ただし、その場合も長時間の日光を浴びせ、乾かし気味の管理などを行った上の話です。
幼木や、活着前の株は耐寒性が低いため、最低気温は10度以上を維持するようにしましょう。

反対に暑さには非常に強く、他の植物がへばるほどの暑さの時期が最も元気です。