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Pachypodium bispinosum

パキポディウム・ビスピノーサム

Pachypodium bispinosum パキポディウム・ビスピノーサム

イモはぱっつんぱっつん

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力溢れる壺型パキポディウム、“パキポディウム・ビスピノーサム”です。


南アフリカ - 東ケープ州の南端、ポート・エリザベス(Port Elizabeth)近郊が原産です。
小石の多い平原や、なだらかな丘陵の麓などに自生しています。

種小名の 'bispinosum' は、ラテン語で“対になったトゲ”という意味があります。

パキポディウム属の多くはマダガスカル原産の種が多いのですが、パキポディウム・ビスピノーサムはアフリカ大陸原産の数少ないパキポディウムの一種です。

薄茶色の表皮をした、ボトルのように大きく膨らむ幹がパキポディウム・ビスピノーサム大きな特徴です。
丸々と太った姿がとても魅力的なのですが、自生地では塊根部分はほぼすべて地面に埋まっています。
大きく育った株の表皮は緑がかった茶褐色の木肌となり、手触りもツルツルとして滑らかになります。

ちなみに成熟した株になると、高さ1mほどの大きさに育つこともあるそうだとか。

塊根の頂点からは匍匐性の長い枝を伸ばし、そこから槍先状の硬く小さな葉を出します。
枝のところどころからは種小名どおり、対になった細いトゲが生えてきます。

成長期になると、淡いピンク色したベル型のとても可愛らしい花を咲かせてくれます。
塊根から伸びたトゲトゲの枝に鈴なりに花が咲いた様子は、目を見張る美しさと奇妙さを兼ね備えています。


パキポディウム・ビスピノーサムの自生地であるポート・エリザベスは、厳冬期には氷点下近くまで気温が下がることもあります。
そのためビスピノーサムは耐寒性が強く、大きな株であれば無加温で冬を乗り切ることも可能です。
たしかに、ビスピノーサムの自生地にほど近い南アフリカのケープタウンを冬に訪れたときは、雪が降りそうなほど寒い日もありました。

パキポディウムの中でもとくに丈夫な性質をしており、寒さ・暑さに耐えることができるお薦めのパキポです。


【科・属】

Apocynaceae Pachypodium
キョウチクトウ科パキポディウム属

【原産地】

南アフリカ - 東ケープ州 ポートエリザベス(Port Elizabeth)

【置き場所】

一年を通して日光のよくあたる場所で管理します。
パキポディウムの仲間を栽培する上で日光はとても重要です。

日光が不足すると幹や枝が徒長しやすくなり、日光不足の状態で長時間栽培すると根腐れを起こしたり、株の内部から腐敗しやすくなります。
また、パキポディウム・ビスピノーサムは直射日光が不足すると枝が徒長するうえ、花芽の付きも悪くなります。

また、風通しの悪い場所ではカイガラムシが発生しやすくなります。
硬く締まった丈夫な株に育てるためにも日当たりや風通しには特に注意しましょう。

【水やり】

成長期の夏は土が乾いたらたっぷりと水やりします。
直射日光の当たる場所では真夏は毎日水やりしても問題ありません。むしろ梅雨明け以降は雨ざらしにし、雨風に当てた方が調子よく育ちます。

秋に入り涼しくなってきたら徐々に水やりの回数と量を減らし、本格的に寒くなりだした頃から春までは完全に断水します。

春になると新芽が徐々に展開し始めますが、いきなり沢山水やりせず、少しづつ水やりの回数と量を増やしていきます。
梅雨が明けるまでは、土が完全に乾いて数日おいてから天気の良い日に水やりするようにします。

【肥料】

成長期の夏に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ビスピノーサムは基本的に暖かい気温を好みますが、寒さに弱いパキポディウムが多い中でも寒さには強い種です。

暖地では雨風を避けた、よく日の当たる場所では屋外での越冬も可能です。
屋外で越冬させる場合は完全に断水し、日光によく当てましょう。

また、体力のない小さい株は屋内で越冬させましょう。
休眠中もなるべく日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。