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Euphorbia tulearensis

ユーフォルビア・トゥレアレンシス

Euphorbia tulearensis ユーフォルビア・トゥレアレンシス

塊根ユーフォルビアでは一番の希少種、ユーフォルビア・トゥレアレンシス

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も希少な小型塊根種、“ユーフォルビア・トゥレアレンシス”です。


マダガスカル - トゥリアラ州南部のサン=トーギュスタン(Saint Augustin)からラ・タブレ(La Table)にかけてが原産です。
海岸線沿いに広がる石灰岩質の岩場の藪や、乾燥林の灌木の木陰などに自生しています。

種小名の 'tulearensis' は、産地である“トゥリアラの”という意味があります。

株元に塊根を形成する小さなユーフォルビアで、古株でも塊根径5cmほどの大きさにしか成長しない超小型種です。

同属の 'Euphorbia decaryi'(ユーフォルビア・デカリー:ちび花キリン)や、'Euphorbia capsaintemariensis'(ユーフォルビア・カプサインテマリエンシス)に良く似た見た目をしていますが、この手の種類の仲間の中でも最も珍しく、希少な種でもあります。

塊根からは短い枝を密に伸ばしますが、近似種とは異なり枝の長さは短く、こんもりと詰まるように密集して生えてきます。
また、一番の違いとしては枝から生える非常に細いトゲにあります。
枝の成長点付近からはピンピンと髪の毛のような細さの繊細なトゲがまばらに生えてきます。
近似種の中でもこのような特徴を持った種は本種、ユーフォルビア・トゥレアレンシスだけです。

ユーフォルビア・デカリーに似た青銅色をした葉はウネウネと縮れていて、この不思議な葉っぱも本種の魅力です。

春から夏にかけて、ベルのような形状をした非常に小さな花を咲かせます。
ユーフォルビア・トゥレアレンシスのサイアチウム(杯状花序)はとても小さく、ピンクと茶色の中間のような色をしています。

超小型種ゆえか、成長の遅い近似種に比べても極めて成長が遅く、盆栽のような見事な形状になるには長い長い年月が必要です。
また自生している範囲が極端に狭く、現地の環境破壊と違法な採取によって絶滅寸前の危機にあります。
ワシントン条約の中でも最上位である付属書?に分類されているため、栽培家が増やした実生株などを運よく入手した方は大事に育ててあげてください。


【科・属】

Euphorbiaceae Euphorbia
トウダイグサ科ユーフォルビア属

【原産地】

マダガスカル -トゥリアラ州南部 サン=トーギュスタン(Saint Augustin)からラ・タブレ(La Table)にかけて

【置き場所】

一年を通して日光のよくあたる、風通しの良い場所で管理します。
塊根から枝を伸ばすタイプのユーフォルビアは、日光が不足した場合や、風通しが悪い場合に枝が細長く徒長してしまうため注意が必要です。

ただし、あまりに日光が強い場所では枝や葉が焼けてしまう場合もあるので、その際は若干遮光します。その場合でも風通しは確保しましょう。
日当たりや通風があまり確保できない場合でも、扇風機などで風を送ると徒長はある程度防ぐことができます。

【水やり】

成長期は土が完全に乾いてから水やりをします。
ユーフォルビア・トゥレアレンシスのような塊根から枝を伸ばすタイプのユーフォルビアは、水やりの頻度が多いと枝が徒長しやすいので、水はなるべく控えめの方が丈の詰まった良い株になります。
水切れよりも与えすぎに注意しましょう。

気温が下がり始めたころから徐々に量と回数を減らし、晩秋から春までは断水気味に管理します。

ただしユーフォルビアは根張りが弱く、長期間にわたって完全に断水すると根の細根が枯れてしまい、細根の再生に時間がかかるようです。
休眠期の冬でも月に2-3回、土を軽く湿らす程度に水やりし、細根の枯死を予防すると良いかもしれません。その際は天気の良い午前中に行い、夜までにはほぼ乾いている程度にしましょう。
加温している温室では冬になっても休眠に入らない場合もありますので、その際は適度に水やりします。

【肥料】

塊根から枝を伸ばすタイプのユーフォルビアは、肥料を与えると枝が間延びしやすくなるため、控えめに与えます。
成長はゆっくりになりますが、なるべく時間をかけて持ち込んだほうが締まった良い株になるので、肥料は控えめにしましょう。

成長期の夏に微量元素が不足しない程度に、ごく薄めた液肥を与えます。用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ユーフォルビア・トゥレアレンシスは寒さに非常に弱いので冬は暖かい場所で管理します。
ですが、ある程度の最低気温を保った状態だと落葉しないまま越冬することもあります。
休眠中もなるべく日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。