Euphorbia subapoda
ユーフォルビア・スバポーダ
ぎゅんぎゅんに詰まっています
マダガスカル中央部 - フィアナランツォア州のアムバトメナロハ(Ambatomenaloha)が原産です。
標高1,000-1,500mの、マダガスカル中央高原の乾燥した丘陵や、残丘の麓に自生しています。
種小名の 'subapoda' は、 はラテン語の 'sub'(下に) + 'apoda'(柄のない)の合成語で、おそらく花(サイアチア)の形状を指していると思われます。
紡錘形の塊根を持ったコーデックスタイプのユーフォルビアで、塊根は最大で15-20cmほどの大きさに成長します。
寸詰まりの花瓶のような姿がとても魅力的ですが、塊根は本来地中に完全に埋まった状態で自生しています。
塊根の頂点からは太く短い枝を出し、そこから濃い緑色をした肉厚の葉を伸ばします。
また、成長期になると白からピンク色をした小さな花を咲かせます。
同属の人気塊根種、'Euphorbia primulifola'(ユーフォルビア・プリムリフォリア:地むぐり花キリン)によく似た見た目をしていますが、それもそのはずで、ユーフォルビア・スバポーダはプリムリフォリアのシノニム(同種異名)とされていることもあるようです。
私見ですが、プリムリフォリアは塊根から直接花や葉を生やすのに対し、スバポーダは塊根からいくつかの短く太い枝を出し、その先端から葉や花を出す傾向があるように思います。
これが単に産地による違いなのか、タイプによる違いなのかは分かりませんが、、、
いずれにせよ、このとっくりの様な、なんとも言えない愛らしいシルエットに面白みがあるユーフォです。
【科・属】
Euphorbiaceae Euphorbia
トウダイグサ科ユーフォルビア属
【原産地】
マダガスカル - フィアナランツォア州アンバトメナロハ(Ambatomenaloha)
【置き場所】
一年を通して直射日光のよくあたる、風通しの良い場所で管理します。
ユーフォルビア・スバポーダは日光が不足すると花付きも悪くなり、徒長して軟弱な株になってしまいます。
また、自生地では塊根は地中に埋まっています。小さな株や、塊根を早く太らせたい場合は地中に埋めて栽培するようにしましょう。
【水やり】
成長期は土が完全に乾いてからたっぷり水やりをします。
葉が落ち始めたころから徐々に量と回数を減らし、晩秋から春までは断水気味に管理します。塊根系のユーフォルビアは葉が枯れたあとも水を与え続けると根腐れしていまうので注意しましょう。
ただしユーフォルビアは根張りが弱く、長期間にわたって完全に断水すると根の細根が枯れてしまい、細根の再生に時間がかかるようです。
休眠期の冬でも月に1-2回、土を軽く湿らす程度に水やりし、細根の枯死を予防すると良いかもしれません。その際は天気の良い午前中に行い、夜までにはほぼ乾いている程度にしましょう。
加温している温室では冬になっても休眠に入らない場合もありますので、その際は適度に水やりします。
【肥料】
成長期の夏に微量元素が不足しない程度に、ごく薄めた液肥を与えます。用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。
【適温】
ユーフォルビア・スバポーダは寒さに弱いので冬は暖かい屋内で管理します。
休眠中もなるべく日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。