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Euphorbia squarrosa

奇怪ヶ島

Euphorbia squarrosa 奇怪ヶ島

“奇怪ヶ島”ことユーフォルビア・スクアロッサ

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怪な姿が魅力のトゲもの塊根、“ユーフォルビア・スクアロッサ”です。


南アフリカ - 東ケープ州のフォート・ボーフォート(Fort Beaufort)からキング・ウィリアムズ・タウン(King Williams Town)にかけてが原産。
標高500mまでの乾燥した草原地帯に自生しています。

種小名の 'squarrosa' は、ラテン語の“squarrosus”に由来しており、“広がった、反りかえった突起のある”という意味があります。
日本ではその面白い姿形からか、“奇怪ヶ島”という和名で呼ばれています。

大根のように太く大きな塊根から、荒々しいトゲの生えた枝を伸ばすトゲもの塊根系のユーフォルビアです。
塊根は地中に埋まった状態で自生しており、古株になると直径10-15cmほどの大きさに成長します。

一番の魅力は見る者を攻撃するような、猛り狂ったように伸びる枝です。
3稜(まれに2-5稜)の多肉質な枝は捻じれるように伸び、グネグネと水平に伸びていきます。

地中に埋まった塊根は白っぽい灰褐色をしており、思わず露出させて眺めたくなります。
しかし多くの塊根系ユーフォルビアと同じく、塊根は埋めて育てた方が調子良く育ちますので、早く大きくしたい方は地中に埋めて育てましょう。
また枝挿しによって増やすことができますが、その場合、塊根が形成されるまでは長い年月が必要です。

調子良く育っていると、ややオレンジ色がかった緑色の小さな花をトゲの間から咲かせます。

なお、よく似た姿をした 'Euphorbia stellata'(ユーフォルビア・ステラータ:飛竜)、'Euphorbia micracantha'(ユーフォルビア・ミクラカンサ:怒竜頭)は産地違いのシノニム(同種異名)という説もあるようですが、一般的に葉枝の稜の数やトゲの形状でによって判別することができます。


【科・属】

Euphorbiaceae Euphorbia
トウダイグサ科ユーフォルビア属

【原産地】

南アフリカ - 東ケープ州 フォート・ボーフォート(Fort Beaufort)からキング・ウィリアムズ・タウン(King Williams Town)にかけて

【置き場所】

一年を通して直射日光のよくあたる、風通しの良い場所で管理します。
ユーフォルビア・スクアロッサは、日光が不足した場合や、風通しが悪い場合に枝が細長く徒長してしまうため注意が必要です。
また、日光が不足すると枝の模様も薄くなってしまいます。
ただし真夏の直射日光など、日差しが強すぎると葉が焼けてしまうこともあるので、その場合は日光の当たる時間を調節したり、若干遮光した環境で育てましょう。

【水やり】

成長期の夏は土が完全に乾いてから水やりをします。
塊根から枝を伸ばすタイプのユーフォルビアは、水やりの頻度が多いと枝がヒョロヒョロと伸びてしまいますので、水はなるべく控えめの方が丈の詰まった良い株になります。

気温が下がり始めたころから徐々に量と回数を減らし、春までは断水気味に管理します。
ただ、ユーフォルビアは根張りが弱く、長期間にわたって完全に断水すると根の細根が枯れてしまい根の再生に時間がかかるようです。
休眠期の冬でも月に一度ぐらい土を軽く湿らす程度に水やりし、細根の枯死を予防しましょう。その際は天気の良い午前中に行い、夜までにはほぼ乾いているぐらいが良いでしょう。

【肥料】

成長期の夏に2・3回、ごくごく薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ユーフォルビア・スクアロッサは気温の高い季節に成長する夏型種ですが、断水した状態では0度近い気温にも耐えることができます。
寒さに当てる場合は、冷たい風が直接当たらず、日中は気温のあがる環境で管理しましょう。
また、小さな苗や塊根を露出させた株は寒さに弱い場合があるため、暖かい場所で管理した方が安全に越冬できます。
休眠中も、適度に日光に当ててあげると耐寒性もよくなるようです。