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Euphorbia perangusta

ユーフォルビア・ペラングスタ

Euphorbia perangusta ユーフォルビア・ペラングスタ

赤いトゲのユーフォ

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滅の危機に瀕した希少マイナー種、“ユーフォルビア・ペラングスタ”です。


南アフリカ - 北西州のマリコ(Marico)からジーラスト(Zeerust)にかけてと、ボツワナとの国境付近が原産。
標高1,000-1,200mの傾斜のきつい珪岩で形成された岩山の斜面に自生しています。

種小名の 'perangusta' は、ラテン語で“とても細い、狭い”という意味があり、'per-'(非常に、完全に)+ 'angustus'(細い、狭い)の合成語です。

一見すると大型に育つ柱状のユーフォルビアのような見た目をしていますが、成熟しても高さは70cmほどにしかなりません。
株元から上に向かって5稜の枝を伸ばし、稜からは鋭いトゲが無数に生えています。

枝の表面は深い緑色をベースとして、さらに暗いピンク色が混ざったような独特の模様が入ります。
よく見るとなんとも言えない不思議な色合いです。

ちなみに同属の 'Euphorbia knobellii'(ユーフォルビア・ノベリー:閃光閣)とは自生地・特徴ともに非常に似ており、シノニム(同種異名)とするべき、という説もあるようです。

なお、ユーフォルビア・ペラングスタは乱獲と自生地の環境破壊によって、現地の個体数は数百株ほどにまでに減ってしまったそうです。
そこで南アフリカの熱心な栽培家が自生地の個体数に影響を与えない程度にごく少量の種を集め、栽培・繁殖に成功したことによって、まれにごく少数の株が流通します。

派手さもあまりない玄人好みの種なので、この貴重性を知らないとあまり興味がわかないかもしれません。
自然下では絶滅寸前の希少種を育てさせて頂いている、という気持ちで大事に育てたい種です。


【科・属】

Euphorbiaceae Euphorbia
トウダイグサ科ユーフォルビア属

【原産地】

南アフリカ - 北西州 マリコ(Marico)からジーラスト(Zeerust)にかけて

【置き場所】

一年を通して明るい、風通しの良い場所で管理します。
日光が不足したり風通しが悪い場合、枝が徒長しやすくなってしまうため注意が必要です。

ただし、ユーフォルビア・ペラングスタはあまり日光が強すぎると赤く焼けてしまうことがあります。
緑色を保持したい場合は日光に当たる時間を調節したり、ある程度遮光した環境で管理しましょう。

日当たりや通風があまり確保できない場合でも、扇風機などで風を送ると徒長はある程度防ぐことができます。

【水やり】

成長期の春から秋にかけては土が乾いてからたっぷりと水やりをします。

水は控えめの方が徒長しにくくなりに締まった良い株になりますが、控えすぎると葉が萎びてしまうので注意します。
気温が下がり始めたころから徐々に量と回数を減らし、晩秋から春までは断水気味に管理します。

ただしユーフォルビアは根張りが弱く、長期間にわたって完全に断水すると根の細根が枯れてしまい、細根の再生に時間がかかるようです。
休眠期の冬でも月に2-3回、土を軽く湿らす程度に水やりし、細根の枯死を予防すると良いかもしれません。その際は天気の良い午前中に行い、夜までにはほぼ乾いている程度にしましょう。

【肥料】

ユーフォルビア・ペラングスタは肥料が多いと間延びしやすくなるため、控えめに与えます。
成長期の夏に微量元素が不足しない程度に、ごく薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ユーフォルビア・ペラングスタは断水に近い状態ではかなりの寒さに耐えることができます。
低温に当てる場合は日中に気温が上がる環境に置き、風や雨に当てないようにしましょう。
休眠中も適度な日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。