Euphorbia pauliana
ユーフォルビア・パウリアナ
開花したユーフォルビア・パウリアナ
マダガスカル北部 - マハジャンガ州のアンカラフォンシッカ国立公園(Ankaranfantsika)が原産です。
石灰岩で形成された岩場や岩棚の上に自生しています。
種小名の 'pauliana' は、フランス出身の植物学者、ポール?アンリ?ルコント博士(Dr. Paul Henri Lecomte)の名をとって命名されました。
小さな柱状のユーフォルビアで、大きく育っても30-40cmほどにしかならない小型種です。
四角柱形の幹をやや螺旋を描くように縦の伸ばし、ベージュ色のツヤのある滑らかな木肌が特徴です
幹のフチは恐竜の背びれのようなギザギザしたノギをつけますが、あまり鋭くないので触っても痛くありません。
春になると葉が展開する前に明るい黄緑色の可憐な花を咲かせます。
なんだか不思議な形状で作り物のようにも見えます。
花が枯れた頃になると、細長い楕円形の葉を展開します。
この種に関する文献も少なく、あまり育てている人もいない超マイナー種ですが、渋い味わいのあるユーフォルビアです。
【科・属】
Euphorbiaceae Euphorbia
トウダイグサ科ユーフォルビア属
【原産地】
マダガスカル北部
【置き場所】
一年を通して日光が適度にあたる、風通しの良い場所で管理します。
ユーフォルビア・パウリアナは日光が不足すると葉がだらしなく垂れ、幹も徒長しやすくなります。
なるべく長時間日光が当たる場所で管理しましょう。
また成長期は風通しの良い場所で管理すると幹の徒長がある程度防げます。
【水やり】
ユーフォルビア・パウリアナは春が過ぎ、気温が高くなると葉が展開する前に黄緑色の花を咲かせます。
そのころから徐々に水やりの量と回数を増やし、成長期の春から夏の間は土が完全に乾いてからたっぷり水やりをします。
梅雨時など空中湿度の高い日が続く場合は水やりを控えめにします。
葉が落ち始めたころから徐々に量と回数を減らし、晩秋から春までは断水気味に管理します。
ただしユーフォルビアは根張りが弱く、長期間にわたって完全に断水すると根の細根が枯れてしまい、細根の再生に時間がかかるようです。
休眠期の冬でも月に1回程度、土を軽く湿らす程度に水やりし、細根の枯死を予防すると良いかもしれません。その際は天気の良い午前中に行い、夜までにはほぼ乾いている程度にしましょう。
加温している温室では冬になっても休眠に入らない場合もありますので、その際は適度に水やりします。
【肥料】
成長期の夏に微量元素が不足しない程度に、ごく薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。
【適温】
温暖なマダガスカル北部に自生するユーフォルビア・パウリアナは寒さにとても弱いので冬は暖かい屋内で管理します。
休眠中もなるべく日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。