Euphorbia monteiroi
柳葉キリン
大きな葉っぱを四方八方に広げています
アフリカ南部の国々(南アフリカ、ナミビア、アンゴラ、ボツワナ、ジンバブエ)が原産で、標高1,000mほどの乾燥した高原に自生しています。
種小名の 'monteiroi' は、19世紀に夫婦で活躍した英国人の女性植物学者、ローズ・モンテイロ氏(Rose Monteiro)の名をとって命名されました。
葉の形状からか、和名には“柳葉キリン”という名が与えられています。
ボコボコした幹を持った中型の柱状ユーフォルビアで、50-60cmほどの高さに成長します。
ユーフォルビア・モンテイロイは通常は単幹で育ち、ほとんど分岐することはありません。
また広い範囲に分布しているためか、産地によって樹形に若干の違いが見られることもあります。
幹の表面は明るい黄緑色をした亀甲のような形の節に覆われており、葉の落ちた跡が白いスポットのような模様になって残ります。
このゴツい節のおかげか、ほっそりした外観ながらも鎧をまとったような頑丈な見た目にも見えますね。
幹も面白いのですが、なんといっても長い葉っぱがユーフォルビア・モンテイロイならではの魅力の一つ。
成長期になると“柳葉キリン”の名に恥じない、細く涼しげな葉をたくさん展開してくれます。
花の季節になると長い花柄を伸ばし、ひし形をした面白い形状の花(杯状花序:サイアチア)を咲かせます。
ちなみにスペルミスなのか、'E.monteroi' = モンテロイ と呼ばれることがあるが、正確には 'E.monteiroi'(モンテイロイ)が正しいのでご注意を。
【科・属】
Euphorbiaceae Euphorbia
トウダイグサ科ユーフォルビア属
【原産地】
アフリカ南部
【置き場所】
一年を通して日光のよくあたる、風通しの良い場所で管理します。
あまりに日光が強い場所では焼けてしまう場合もあるので、その際は若干遮光します。
ただし日光が不足すると徒長し、ヒョロっとした株になってしまうので注意しましょう。
日当たりや通風があまり確保できない場合でも、扇風機などで風を送ると徒長はある程度防ぐことができます。
【水やり】
成長期は土が完全に乾いてから水やりをします。水は控えめの方が徒長しにくくなりに締まった良い株になります。水切れよりも与えすぎに注意しましょう。
気温が下がり始めたころから徐々に量と回数を減らし、晩秋から春までは断水気味に管理します。
ただしユーフォルビアは根張りが弱く、長期間にわたって完全に断水すると根の細根が枯れてしまい、細根の再生に時間がかかるようです。
休眠期の冬でも月に2-3回、土を軽く湿らす程度に水やりし、細根の枯死を予防すると良いかもしれません。その際は天気の良い午前中に行い、夜までにはほぼ乾いている程度にしましょう。
加温している温室では冬になっても休眠に入らない場合もありますので、その際は適度に水やりします。
【肥料】
肥料が多いと間延びしやすくなるため、控えめに与えます。
成長期の夏に微量元素が不足しない程度に、ごく薄めた液肥を与えます。用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。
【適温】
ユーフォルビア・モンテイロイは高地に自生するためか、比較的寒さには強いほうです。
ですが、あまり寒さには当てない方が安全に冬越しできます。
休眠中適度に日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。