美しい葉が特徴の柱状種、“ユーフォルビア・ミロッティ”です。

マダガスカル - アンツィラナナ州のイハラナ近郊のラクバート（Lac Vert）のみが原産です。
沿岸近くの砂質土壌の乾燥林に自生しています。

種小名の 'millotii' は、フランスの動物学者でもあるパリの人類博物館の館長、ジャック・ミロー教授（Prof. Jacques Millot）の名をとって命名されました。

細長い円筒状の幹から葉を広げる柱状のユーフォルビアです。
成熟した株になると、高さ70cmほどの大きさにまで成長しますが、幹は細く、2-3cmほどの太さです。

ユーフォルビア・ミロッティの魅力はその美しい葉にあります。
先の尖った卵形の葉は深緑色をしており、くっきりと入った白い葉脈とのコントラストがなんとも上品な印象を持っています。
さらなるポイントは、葉の裏が赤くてもっとキレイなところ。
でも普段はめくらないと見えないのが残念なところです。。。

成長期に入り、葉が展開し始める前にピンクがかったクリーム色の花を成長点から鈴なりに咲かせます。
花もまた上品な魅力に溢れています。

繊細な見た目のわりに、成長期にはどんどん葉を展開して成長します。
小さな株のうちは単幹で育つことが多いのですが、ある程度の大きさになると幹の途中から分岐し始めることもあります。

魅力溢れるユーフォルビア・ミロッティですが、原産地では乱獲や環境破壊によって、今では一か所のみでしか生息が確認されていません。
幸いにも実生で増やされた株がたまに出回るのが栽培家にとっての救いです。

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【科・属】

Euphorbiaceae Euphorbia
トウダイグサ科ユーフォルビア属

【原産地】

マダガスカル - アンツィラナナ州　ラクバート（Lac Vert）

【置き場所】

年間を通して適度遮光した明るい場所で管理します。
日光が強すぎるとユーフォルビア・ミロッティの特徴である美しい深緑の葉が焼けてしまう場合があります。

ただし日光が不足したり風通しが悪い場合、徒長しやすくなってしまうため注意が必要です。
日当たりや通風があまり確保できない場合でも、扇風機などで風を送ると徒長はある程度防ぐことができます。

【水やり】

成長期は土が完全に乾ききる前に水やりをします。
葉を旺盛に展開する成長期に水が不足すると、葉が垂れる場合があります。

気温が下がり始めたころから徐々に量と回数を減らし、晩秋から春までは断水気味に管理します。
ただしユーフォルビアは根張りが弱く、長期間にわたって完全に断水すると根の細根が枯れてしまい、細根の再生に時間がかかるようです。
休眠期の冬でも月に2-3回、土を軽く湿らす程度に水やりし、細根の枯死を予防すると良いかもしれません。
その際は天気の良い午前中に行い、夜までにはほぼ乾いている程度にしましょう。

【肥料】

肥料が多いと間延びしやすくなるため、控えめに与えます。
成長期の夏に微量元素が不足しない程度に、ごく薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ユーフォルビア・ミロッティは寒さに非常に弱いので冬は暖かい屋内で管理します。
休眠中も適度に日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。

    

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