素晴らしい株姿が人気の柱状種、“ユーフォルビア・クランデスティナ”です。

南アフリカ - 西ケープ州が主な原産地で、潅木が多く生えた丘陵に多く自生しています。

種小名の 'clandestina' は、ラテン語の 'clandestinus'（秘密の、内に秘めた）が語源のようですが、それが何を表しているのかまでは調べ切れませんでした、、。
また、ユーフォルビア・クランデスティナは現地の言葉で 'Volstruisnek' と呼ばれているらしいのですが、“ダチョウの首”という意味があるそうです。

ボコボコと節だらけの茎と、その表面に浮き出た紫色の模様が特徴の柱状種です。
その胴体は上に伸びるにつれ太くなり、たしかにダチョウの首のようにも見えます。

そしてその幹は螺旋を描くように、ややねじれながら成長し、ある程度の大きさになると子株を吹き分岐し始めます。
ただしある程度の大きさにならないと分岐はしないようなので、早く分岐させたい場合は成長点を止めてもいいかもしれません。

ユーフォルビア・クランデスティナの花は成長点付近だけでなく、胴体から直接咲くように展開します。
また花は自家受粉が可能なので、いつのまにか結実し種を遠くに弾き飛ばして知らないうちに他の鉢で育っていることがよくあります。

“逆鱗竜”という格好良い和名がありますが、確かにの表面は逆立った竜の鱗のようにも見えますね。
太陽に良く当てると幹の紫がかった模様はより赤みが増し、ますますドラゴンっぽくなってきます。
他にもいろいろな和名も持っており、“如意棒”、“アフリカドラゴン”と呼ばれていたこともあるようです。

ちなみに良く似た姿をした 'Euphorbia clava'（式部）とはシノニム（同属異名）として扱われることもあります。

性質も丈夫で、色・形ともに面白いおススメのユーフォルビアです。

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【科・属】

Euphorbiaceae Euphorbia
トウダイグサ科ユーフォルビア属

【原産地】

南アフリカ 西ケープ州

【置き場所】

一年を通して日光のよくあたる、風通しの良い場所で管理します。
あまりに日光が強い場所では焼けてしまう場合もあるので、その際は若干遮光します。その場合でも風通しは確保しましょう。
日光が不足したり風通しが悪い場合、徒長しやすくなってしまうため注意が必要です。
また、逆鱗竜は日光が不足すると赤紫のキレイな模様が出てくれません。
日当たりや通風があまり確保できない場合でも、扇風機などで風を送ると徒長はある程度防ぐことができます。

【水やり】

成長期は土が完全に乾いてから水やりをします。水は控えめの方が徒長しにくくなりに締まった良い株になります。水切れよりも与えすぎに注意しましょう。
気温が下がり始めたころから徐々に量と回数を減らし、晩秋から春までは断水気味に管理します。

ただしユーフォルビアは根張りが弱く、長期間にわたって完全に断水すると根の細根が枯れてしまい、細根の再生に時間がかかるようです。
休眠期の冬でも月に2-3回、土を軽く湿らす程度に水やりし、細根の枯死を予防すると良いかもしれません。その際は天気の良い午前中に行い、夜までにはほぼ乾いている程度にしましょう。
加温している温室では冬になっても休眠に入らない場合もありますので、その際は適度に水やりします。

【肥料】

肥料が多いと間延びしやすくなるため、控えめに与えます。
成長期の夏に微量元素が不足しない程度に、ごく薄めた液肥を与えます。用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ユーフォルビア・クランディスティナは南アフリカの比較的寒くなる地域に自生しているため、かなりの寒さに耐えることが可能です。
最低気温が0度以上を保てる環境なら越冬は可能ですが、寒さによるダメージを受ける可能性もありますので、なるべくなら暖かく過ごさせましょう。
休眠中もなるべく日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。

    

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