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Euphorbia balsamifera

ユーフォルビア・バルサミフェラ

Euphorbia balsamifera ユーフォルビア・バルサミフェラ

くねくねと枝を伸ばしています

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ナリア諸島の珍種ユーフォ、“ユーフォルビア・バルサミフェラ”です。


スペイン領 - カナリア諸島から北アフリカ一帯が原産の灌木状ユーフォルビア。
広い範囲に渡って分布しており、主に砂質の岩場や砂丘に自生しています。
種小名の 'balsamifera' は、“バルサム(芳香性樹脂)を持った”という意味があります。

丈の低い灌木タイプのユーフォルビアで、高さ2-3mほどの半ドーム状の樹形に成長します。
太く短い幹から細く多肉質な枝を伸ばし、複雑に分岐しながら成長していく盆栽的な魅力溢れる珍種です。

灰色からテラコッタ色をした幹は滑らかな質感をしており、その見た目は“砂漠の薔薇”で有名なアデニウムやアダンソニア(バオバブ)の一種のようにも見えます。
枝の先端からは、白く粉吹いたような見た目をした、独特の質感の葉を繁らせます。

自生地のひとつである北アフリカでは、ユーフォルビア・バルサミフェラの葉をラクダの飼料として与えたり、葉や白いゴム状の有毒の樹液(ラテックス)を薬として利用することもあるそうです。
ところでユーフォルビアの樹液は有毒なはずですが、家畜の餌として与えても問題ないのでしょうか、、、?

ちなみにユーフォルビア・バルサミフェラには 'Euphorbia balsamifera ssp. adenensis'(ユーフォルビア・アデネンシス)という亜種がおり、こちらは基本種に比べてかなり小さく、葉の形状にも違いがあります。

ユーフォルビア・バルサミフェラは枝挿しでも増やすことはできますが、その場合幹が太らないヒョロっとした株姿になります。小さいながらもどっしりとした盆栽風に育てるには実生の株をじっくり時間をかけて育てましょう。


【科・属】

Euphorbiaceae Euphorbia
トウダイグサ科ユーフォルビア属

【原産地】

スペイン - カナリア諸島、北アフリカ、アラビア半島

【置き場所】

年間を通して、風通しの良い明るい場所で管理します。
ユーフォルビア・バルサミフェラは乾燥した環境を好み高温多湿を嫌いますので、風通しには注意して管理しましょう。
締め切った室内や温室内では扇風機やシーリングファンで送風します。

真夏は休眠に入るため、若干遮光して涼しい場所で管理しましょう。
成長期である秋から春は直射日光の当たる日当たりの良い場所で管理します。

【水やり】

ユーフォルビア・バルサミフェラは涼しい季節に成長する冬型(春・秋型)です。
成長期の春と秋は土が完全に乾燥してから水やりします。
あまり頻繁に水やりすると幹や枝が縦に伸びやすくなります。小さく詰まった盆栽風に育てたい場合は水やりはやや控えめにしましょう。

気温が上がってくると葉を落として休眠に入ります。
梅雨に入り、湿度と気温が上がってきたころから徐々に量と回数を減らし、夏の水やりは辛めにします。

休眠期でも月に2-3回、土を軽く湿らす程度に水やりし、細根の枯死を予防すると良いかもしれません。
その際は涼しい日の夕方や夜に行い、朝までにはほぼ乾いている程度にしましょう。

【肥料】

肥料が多いと枝が徒長し、間延びしやすくなるため控えめに与えます。
成長期の春や秋に微量元素が不足しない程度に、ごく薄めた液肥を与えます。用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ユーフォルビア・バルサミフェラの自生するカナリア諸島や北部アフリカは年間を通して夏は涼しく、冬は温暖な気候です。
極端な高温や低温は嫌うため、夏は風通し良く涼しく管理し、冬もある程度の温度が保てる環境で管理しましょう。
また冬は一日中、太陽に当ててあげると耐寒性もよくなるようです。