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Euphorbia astrophora

ユーフォルビア・アストロフォラ

Euphorbia astrophora ユーフォルビア・アストロフォラ

小型の球状タコモノ、ユーフォルビア・アストロフォラ

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形タコモノユーフォルビアの希少種、“ユーフォルビア・アストロフォラ”です。


南アフリカ - 東ケープ州の南方、クリップラート(Klipplaat)近郊が原産。
標高600mほどの乾燥した平原地帯に自生しています。

種小名の 'astrophora' は、“星を持った”という意味があり、ギリシャ語の 'astron'(星、星型、星状)+ 'phora'(xxを持った)の合成語です。

頂点部分がわずかに扁平な球体を持った小型のユーフォルビアで、成長しても球体径5cmほどの大きさにしか成長しません。

同属の 'Euphorbia decepta'(ユーフォルビア・デセプタ:緑鬼玉)に良く似た見た目をしていますが、より小型で、枝の長さも短い点で区別されます。
また、花序の蜜腺体がデセプタに比べてやや凹んでいる特徴があります。

コロっとした可愛らしい球体とともに、花が枯れた後、花柄が白いトゲのようになって残り続ける点が大きな特徴です。
また太く短い枝に残った花柄の跡も、種小名どおり“星を持った”ようにも見えます。

小型種ゆえか成長はとても遅く、なかなか大きく成長しません。
小さいながらもその凝縮された魅力は珍種好きにはたまらない魅力があります。

近年では 'Euphorbia decepta' のシノニム(同種異名)として扱われることもあるようです。


【科・属】

Euphorbiaceae Euphorbia
トウダイグサ科ユーフォルビア属

【原産地】

南アフリカ - 東ケープ州クリップラート(Klipplaat)

【置き場所】

一年を通して適度な日光のあたる、風通しの良い場所で管理します。
あまりに日光が強い場所では球状や枝が焼けてしまう場合もあるので、若干遮光した環境で管理しましょう。
その場合でも風通しは確保します。

‘タコモノ'と呼ばれるタイプのユーフォルビアは、日光が不足した場合や、風通しが悪い場合に枝が細長く徒長してしまうため注意が必要です。
締まった良い株に育てるため、適度な日光と通風はなるべく確保しましょう。
日当たりや通風があまり確保できない場合でも、扇風機などで風を送ると徒長はある程度防ぐことができます。

【水やり】

成長期は土が完全に乾いてから軽く水やりをします。
ユーフォルビア・アストロフォラのような球形のタコモノ系ユーフォルビアは、体内に水をたくさん貯めることができる為、水やりは一般的なタコモノユーフォルビアよりも少なめにしましょう。
水やりが多すぎると球状の本体から伸びる枝も長く伸びてしまいます。水切れよりも与えすぎに注意します。
また、球が大きい古株ほど水やりの間隔はあけるようにしましょう。小さな株よりも大きな株の方が突然腐ってしまうことがあります。

気温が下がり始めたころから徐々に量と回数を減らし、晩秋から春までは断水気味に管理します。
ただしユーフォルビアは根張りが弱く、長期間にわたって完全に断水すると根の細根が枯れてしまい、細根の再生に時間がかかるようです。
休眠期の冬でも月に2-3回、土を軽く湿らす程度に水やりし、細根の枯死を予防すると良いかもしれません。その際は天気の良い午前中に行い、夜までにはほぼ乾いている程度にしましょう。
加温している温室では冬になっても休眠に入らない場合もありますので、その際は適度に水やりします。

【肥料】

‘タコモノ'と呼ばれるタイプのユーフォルビアは肥料を与えると枝が間延びしやすくなるため、控えめに与えます。
成長はゆっくりになりますが、なるべく時間をかけて持ち込んだほうが締まった良い株になるので、肥料は控えめにしましょう。
成長期の夏に微量元素が不足しない程度に、ごく薄めた液肥を与えます。用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ユーフォルビア・アストロフォラはユーフォルビアの中では比較的寒さには強いほうですが、冬は暖かいところで管理した方が安全です。
休眠中も適度に日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。