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Zygosicyos tripartitus

ジゴシキオス・トリパーティツス

Zygosicyos tripartitus ジゴシキオス・トリパーティツス

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ビ割れ模様の表皮が魅力のウリ科塊根植物、“ジゴシキオス・トリパーティツス”です。


マダガスカル - トゥリアラ州アヌシ(Anosy)一帯が原産地です。
海抜80-700mの範囲の石灰岩土壌の痩せた乾性林や、コンミフォラ属、アローディア属の疎林に自生しています。

種小名の 'tripartitus' は、ギリシャ語で”3つに深く裂けた”という意味があり、'tri-'(3つの接頭辞)+ '-partitus'(深裂した)の合成語です。

饅頭のような形状の塊根が特徴の中型のウリ科塊根植物です。
塊根は平べったい円盤状に育つことが多く、成熟した株は最大で直径30-40cmほどの大きさに成長します。
自生地では塊根はほとんど地中に埋まっており、地表にはツルだけ展開します。

塊根はツヤのあるワックス状の緑色がかった表皮に覆われていますが、表皮の色は古くなるとサンドベージュになり、ザラっと荒れてきます。
そして塊根の成長とともに古い表皮はヒビ割れ始め、独特の模様のようになるユニークな特徴を持っています。
この塊根(表皮)のヒビ割れこそがジゴシキオス・トリパーティツスの最大の魅力といえます。

塊根の頂点からは緑色をしたツルを伸ばし、旺盛に葉を繁らせます。
葉は深く切れ込んだ掌状で、種小名の”3つに深く裂けた”も葉の形状に由来しています。

成長期は奇怪な塊根から鮮やかなツルや葉が旺盛に繁り、なかなか見ごたえのある株姿を見せてくれます。
株が成熟すると、雌雄別の緑色から黄色味がかった小さな花を咲かせます。
栽培環境下ではまだ未見ですが、結実すると2cmほどの淡黄色の小さな果実をつけるようです。

ウリ科の塊根植物はやや地味な種が多いのですが、本種は唯一無二の特長を持った素晴らしい種です。


【科・属】

Cucurbitaceae Zygosicyos
ウリ科ジゴシキオス属

【原産地】

マダガスカル - トゥリアラ州アヌシ(Anosy)

【置き場所】

年間を通して日光のよくあたる場所で管理します。
ジゴシキオス・トリパーティツスは日光を好み、日光が不足すると茎や葉が徒長しやすくなります。

ただし、本来地中に埋まっている塊茎は直射日光に当たると日焼けしたり、表皮が痛んで株が弱る場合があります。
日光によく当てるのはあくまでツル、葉だけですので、注意してください。

あまり日光が不足するとツルが徒長したり、塊根が腐りやすくなります。
また、風通しの悪い場所で管理すると害虫が発生しやすいため、注意してください。

【水やり】

成長期の春から秋にかけては、用土が完全に乾燥する前にたっぷりと水やりします。
ジゴシキオス・トリパーティツスは葉を旺盛に展開しているときは比較的水分を好みます。
成長期間中は長期間断水しないように注意しましょう。

秋に入り、涼しくなってきたら徐々に水やりの回数と量を減らし、葉が落ち始めた頃から春まで断水気味に管理します。

ただし、ジゴシキオス・トリパーティツスはマダガスカルの中でも暖かい気候の地域に自生しているわりに涼しくなっても葉を落とさない場合があります。
茎や葉が残った状態で長期間断水すると、株が弱ったり、塊根が凹んでしまう場合があります。
なかなか葉を落とさない場合は、ごく控えめに水やりを続けた方が翌年以降も調子がよくなります。
ただし、低温環境下で水やりすると塊根が腐るため、成長期以外に水やりする場合は好天の続く気温の高い日を狙って少量だけ水やりしてください。

【肥料】

成長期の夏に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ジゴシキオス・トリパーティツスは寒さを嫌いますが、なかなか落葉しない場合があります。
葉が出ている状態で寒さに当てると一気に弱ることもあるため、葉が落ちない場合も涼しい季節はできるだけ暖かいところで管理します。
休眠中も適度に日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。