Zygosicyos pubescens
ジゴシキオス・プベスセンス
いぼいぼが魅力のウリ科塊根、ジゴシキオス・プベスセンス
マダガスカル南部 - トゥリアーラ州(Toliara)最南端の町、フォートドーファン(Fort Dauphin)近郊が原産です。
ディディエレア属やアカシアの繁る乾性林の中や、丈の低い草の生える乾燥した草原などに自生しています。
属名の 'Zygosicyos' は、ラテン語の 'zygos'(結合した)+ 'sicyos'(キュウリ)の合成語です。
種小名の 'pubescens' は、ラテン語で“細軟毛のある”という意味があります。
ゴツゴツした塊根が特徴のウリ科コーデックスプランツです。
大きく成長すると、塊根の直径は70-80cmほどの大きさに成長します。
自生地では塊根はほとんどが地中に埋まっており、塊根の上辺のみわずかに地表に露出しているようです。
株が小さいうちは塊根はやや軟質ですが、成長するにつれ木質化してカッチリと硬くなっていきます。
塊根の表面には属名のとおり、連なった筋のような隆起が入ります。
塊根の頂点からは長い茎を伸ばし、旺盛に葉を展開します。
ウリ科の塊根植物はほとんどがツルを伸ばし、なにかに巻き付きながら伸びていく種が多いのですが、本種はさほどツル性は強くなく、ある程度伸びると垂れるように茎を成長させます。
浅い切れ込みの入った葉は爽やかなライトグリーンで、成長期にはその涼しげな葉をモリモリと繁らせます。
ちなみに近年までキセロシキオス属(Xerosicyos)という表記でしたが、2002年にジゴシキオス属(Zygosicyos)は、として属名が変更された経緯があります。
今でもキセロシキオス属として扱われることもありますが、同じ種類なので気をつけましょう。
【科・属】
Cucurbitaceae Zygosicyos
ウリ科ジゴシキオス属
【原産地】
マダガスカル - トゥリアーラ州フォートドーファン(Fort Dauphin)
【置き場所】
年間を通して明るい場所で管理します。
強い直射日光を長時間塊根に当てると、塊根の表皮が焼けたり株が弱る場合があります。
特に株が小さいうちはその傾向が強いため、適度に遮光した環境で管理しましょう。
ただしあまり日光が不足すると茎が徒長したり、塊根が腐りやすくなります。
また、風通しの悪い場所で管理すると害虫が発生しやすいため、注意してください。
【水やり】
成長期の春から秋にかけては、用土が完全に乾燥する前にたっぷりと水やりします。
ジゴシキオス・プベスセンスは葉を旺盛に展開しているときは比較的水分を好みます。
成長期間中は長期間断水しないように注意しましょう。
秋に入り、涼しくなってきたら徐々に水やりの回数と量を減らし、葉が落ち始めた頃から春まで断水気味に管理します。
ただし、ジゴシキオス・プベスセンスはマダガスカルの中でも暖かい気候の地域に自生しているわりに涼しくなっても葉を落とさない場合があります。
茎や葉が残った状態で長期間断水すると、株が弱ったり、塊根が凹んでしまう場合があります。
なかなか葉を落とさない場合は、ごく控えめに水やりを続けた方が翌年以降も調子がよくなります。
ただし、低温環境下で水やりすると塊根が腐るため、成長期以外に水やりする場合は好天の続く気温の高い日を狙って少量だけ水やりしてください。
【肥料】
成長期の夏に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。
【適温】
ジゴシキオス・プベスセンスは寒さを嫌いますが、なかなか落葉しない場合があります。
葉が出ている状態で寒さに当てると一気に弱ることもあるため、葉が落ちない場合も涼しい季節はできるだけ暖かいところで管理します。
休眠中も適度に日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。