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Sarcocaulon patersonii

サルコカウロン・パターソニー

Sarcocaulon patersonii サルコカウロン・パターソニー

満開に花を咲かせたサルコカウロン・パターソニー

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細な花を咲かせる美種、“サルコカウロン・パターソニー”です。


ナミビア - カラス州のリューデリッツ(Luderitz)からロッシュ・ピナー(Rosh Pinah)にかけてが原産です。
また、南アフリカとの国境一帯に広がる乾燥地帯、リフタスフェルト(Richtersveld)にも点在するように自生しているようです。

海岸線から数kmの小さな砂丘の頂上付近や、火成岩で形成されたなだらかな丘陵の斜面になどに自生しています。

種小名の 'patersonii' は、スコットランド出身の軍人であり植物学者でもあるウィリアム・パターソン氏(William Paterson)の名をとって命名されました。

トゲだらけの茎をもったフクロソウ科の多肉植物で、大きな株は直径30-40cmほどの大きさに成長します。

厚く硬い表皮に覆われた茎は、ウネウネと捻じれるように伸びていきます。
灰褐色をした表皮は光沢がありスベスベとしていますが、これは現地の砂嵐や強い日差しから身を守るためと考えられています。

成長期になるとくさび形から逆卵形をした小さな葉を茎のところどころから生やします。
トゲだらけのゴツい株から、シルバーブルーの小さな葉がちょぼちょぼと生える様子はほほえましくもありますね。

サルコカウロン・パターソニーの特徴はなんといっても美しい花にあります。
薄いピンク色をした、非常に薄い花弁を持った花を旺盛に咲かせる様子はなんとも言えない美しさがあります。

ちなみに他のサルコカウロン属の仲間も含め、英名では 'Bushman's Candle' (ブッシュマンのロウソク)と呼ばれています。
ロウ状の表皮の枯れた茎がよく燃えるため、焚火のたき付け等に使われることがありこのように名前がつけられたようです。


【科・属】

Geraniaceae Sarcocaulon
フウロソウ科サルコカウロン属

【原産地】

ナミビア - カラス州 リューデリッツ(Luderitz)からロッシュ・ピナー(Rosh Pinah)にかけて
南アフリカ - フタスフェルト(Richtersveld)

【置き場所】

サルコカウロン・パターソニーは日光や風を遮るもののない、荒涼とした砂漠地帯に自生しています。
そのため、成長期である秋と春は、直射日光の長時間あたる風通しの良い場所で管理します。

寒い季節は雪が常に降り積もっているような厳冬地を除いて屋外でも管理可能ですが、その際は雨や雪が直接かからない場所で管理しましょう。
また冷たい風が常に当たる場所だと、いくら冬型とはいえ葉が枯れ込んだり落ちる場合がありますので注意しましょう。
夏は少し遮光をして、風通しの良い場所で管理します。蒸し暑さに弱いので、風の通る涼しい棚上などが適しています。

【水やり】

春から初夏にかけて葉が落ち始めたころから徐々に水を控え、夏は完全に断水します。

サルコカウロン・パターソニーは涼しくなってくると徐々に葉が芽吹きだしてきますので、その頃から少しづつ水やりを開始します。
その際もいきなりたくさん水をあげると腐りやすいので注意しましょう。

成長期の春と秋は、土が完全に乾いてから天気の良いカラッと晴れた日に水やりします。

【肥料】

成長期の初秋や春に数度、微量元素が不足しない程度に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量だけ混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

サルコカウロン・パターソニーは涼しい季節に成長する植物のため、寒さには強いほうです。
夏の蒸し暑さに気をつけ、暑い季節は涼しい場所で管理しましょう。