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Pelargonium crithmifolium

山伏天狗

Pelargonium crithmifolium 山伏天狗

ボコボコと横へ成長しています

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人好みのフクロソウ科塊根種、“ペラルゴニウム・クリズミフォリウム”です。


ナミビア南部のナマクアランド地方(Namaqualand)から、南アフリカのリフタスフェルト(Richtersveld)の非常に乾燥した土地に自生しています。

種小名の 'crithmifolium' は、“クリシナムのような”という意味があり、ペラルゴニウム・クリズミフォリウムの葉の形状がクリシナムに似ていることから命名されました。
ちなみにクリシナムとは欧州の海岸に生えている多肉質の多年草のことです。

ペラルゴニウム属の最大種であり、大きく育つと高さ1.2mほどの大きさにまで成長します。
ただし、成長は遅いのでそこまでの大きさに育つには途方もない年月が必要です。。。

薄いヤマブキ色をしたロウ質のぶ厚い表皮をもっており、その丈夫な表皮によって水分の蒸散を減らし、風で飛ばされてくる砂や小石から身を守っていると考えられています。
幹や枝はポコポコと節くれだったように伸び、力こぶの様な力強い姿になります。
また、葉っぱの生えた跡がまるで珊瑚の骨格ような跡となって残るという、面白い特徴があります。

ちなみに和名では“山伏天狗”という、なんとも渋い名前が与えられているのですが、どのような経緯でこんな和名になったのでしょうか?


【科・属】

Geranisese Pelargonium
フクロソウ科テンジクアオイ属

【原産地】

ナミビア - ナマクアランド地方、南アフリカ - リフタスフェルト(Richtersveld)

【置き場所】

成長期である秋から春にかけては、直射日光の長時間あたる場所で管理します。
もともと太陽を遮るもののない砂漠に自生しているぺラルゴニウム・クリズミフォリウムは特に日当たりと風通しに注意して栽培しましょう。

気温が上がってくると葉を落として休眠に入ります。極度の乾燥地帯に自生するぺラルゴニウム・クリズミフォリウムは、蒸れや多湿に弱いのでこの時期は特に風通しに気をつけましょう。
涼しくなる夏の終わりごろまでは少し遮光をして、風通しの良い涼しい場所で管理します。

寒い季節は雪が常に降り積もっているような厳冬地を除いて、屋外でも管理可能ですが、その際は雨や雪が直接当たらない場所で管理します。
また冷たい風が常に当たる場所だと、いくら冬型とはいえ葉が枯れ込んだり落ちてしまう場合がありますので注意しましょう。

【水やり】

成長期の春と秋は土が完全に乾いてから水やりします。その際は晴天が続く日を見計らって水やりするようにします。

ぺラルゴニウム・クリズミフォリウムは極度の乾燥地帯に自生しています。徒長させないように水やりは辛めにしましょう。
ただし、成長期にあまり水を控えすぎると花付きが悪くなるようです。

春から初夏にかけて葉が落ち始めたころから徐々に水を控え、夏は断水気味に管理します。
休眠中は完全に断水する、という栽培方法もあるようですが、isla del pescadoでは休眠に入っている夏の間も、月に1-2回ほどごく少量の水を与えて細根の枯死を予防するようにしています。
夏に水を与える場合は涼しい夕方以降にごく少量だけ水やりを与え、用土を軽く湿らす程度にしています。

ぺラルゴニウム・クリズミフォリウムは涼しくなってくると徐々に葉が芽吹きだしてきますので、その頃から少しづつ水やりを開始します。
その際もいきなりたくさん水をあげると腐りやすいので注意しましょう。

【肥料】

成長期の初秋や春に数度、微量元素が不足しない程度に薄めた液肥を与えます。
用土にマグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ぺラルゴニウム・クリズミフォリウムは涼しい季節に成長する植物のため、寒さには強いほうです。
夜間の最低気温が5度を切らないように管理すると安全に越冬できます。
夏の蒸し暑さに気をつけ、暑い季節は涼しい場所で管理しましょう。