Ipomaea cairica
イポメア・カイリカ
わさわさと生えた葉っぱ
熱帯アフリカ、アジア、南米、オーストラリアと非常に広い範囲に自生しているヒルガオ科の塊根種で、おそらく北アフリカ原産と考えられているそうですが正確な自生地は不明だそう。
種小名の 'cairica' は、“カイロ(エジプトの首都)の”という意味があり、基準標本となる個体がカイロ周辺で採取されたことに由来しているそうです。
英名は 'Cairo Morning Glory'(カイロの朝顔)、'Ivy-Leaved Morning Glory'(観葉植物のアイビーの葉に似ているため)と呼ばれています。
台湾にも自生していることから、和名は“タイワンヒルガオ”、または葉を紅葉(モミジ)に見立てて“モミジヒルガオ”という和名もあります。
挿し木でも増えるので観葉植物としても出回ることもあるのですが、挿し木株では塊根が形成されません。
イモ好きとしては悲しいですね。
種から時間をかけて育てられて、塊根が形成されたものが多肉植物(塊根植物)として扱われています。
夏が好きなアサガオの仲間なので、暑い季節になると非常に長いツルを伸ばし、英名や和名のもとになったとおりの深く切れ込んだ掌状の葉っぱを旺盛に茂らせます。
白く若干の光沢がある塊根と緑のコントラストが美しく、またなんといっても最大の特徴は紫色のとてもキレイな花を咲かせるところです。
塊根に興味のない人でもこの花のために挿し木で育てるのも分かるほどの美しさ。
この株も夏になると何度か開花しましたが、イポメア・カイリカの花は早朝に咲いてすぐにしおれてしまうため、開花写真がなかなか撮れません。。
【科・属】
Convolvulaceae Ipomoea
ヒルガオ科イポメア属
【原産地】
熱帯アフリカ、アジア、南米、オーストラリア
【置き場所】
一年を通して直射日光のあたる場所で管理します。
日光が不足するとツルが徒長してしまい、だらしない姿になってしまいます。
また、イポメア・カイリカは直射日光が不足すると花付きも悪くなり、腐敗しやすくもなります。
硬く締まった株に育てるためにも日当たりには注意しましょう。
【水やり】
成長期の夏は土が乾いたらたっぷりと水やりします。
イポメア・カイリカは成長期である真夏は毎日潅水した方がより旺盛にイモから蔓を伸ばし、花芽もつきやすいようです。
秋に入り、涼しくなってきたら徐々に水やりの回数と量を減らし、葉が落ち始めた頃から春まで完全に断水します。
春になり芽吹きだした際は、いきなり沢山水やりせず、少しづつ水やりの回数と量を増やしていきます。
【肥料】
成長期の夏に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。
【適温】
イポメア・カイリカは寒さに弱いので冬は暖かいところで管理します。
休眠中もなるべく日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。