扁平な塊根がユニークなマイナー種、“ドルステニア・ザンジバリカ”です。

タンザニア - アルーシャ州のメルー山、キリマンジャロ山、ウサンバラ山地とザンジバル島、ケニア南部の一部の地域が原産です。
ザンジバル島のように標高数mから、山岳地帯の標高2,000m近い範囲まで分布しており、腐植土が豊富な崖や低木林などに自生しています。

種小名の 'zanzibarica' は、自生地の一つであるザンジバル島に由来しています。

地中にアンパンや円盤のような形をした塊根を形成する小型のドルステニアです。
塊根は大きく育っても10cmほどの直径にしか育ちません。

小さい株のうちは塊根は瑞々しい緑色の表皮をしていますが、年月を経て古株になるにつれ木質化していき、硬くしっかりとした表皮となります。
塊根を用土に埋めてしまうと面白みのない姿となってしまうため、一般的には塊根を少し露出させて栽培しますが、本来は地中に埋めた方が成長は早くなります。

塊根の頂点からは太い茎を垂直に伸ばします。
大きな株になると、茎の長さは70cmほどにもなります。
茎からはフチがギザギザとした、楕円形から細長い形状の葉を伸ばします。

ドルステニア属は花の形が面白く、星型や昆虫の蜘蛛のような形の花を咲かせる種が多いのですが、ザンジバリカは三角形の妙な形の花を咲かせます。

なお、ドルステニア・ザンジバリカは基本的は種で繁殖させますが、茎挿しによって増やすことも可能です。
ただし茎挿しによって増やされた株は塊根は形成されにくく、立派な塊根になるには相当な長い年月が必要です。

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【科・属】

Moraceae Dorstenia
クワ科ドルステニア属

【原産地】

タンザニア - アルーシャ州のメルー山、キリマンジャロ山、ウサンバラ山地とザンジバル島
ケニア南部

【置き場所】

ドルステニア・ザンジバリカは基本的に明るい場所を好みます。休眠から目覚め、葉を展開し始める春の成長期は日光のよく当たる場所で管理します。
ただし、あまり日光が強すぎると葉が赤く焼けてしまう場合がありますので、適度に遮光した環境で管理しましょう。

また、ドルステニア・ザンジバリカの塊根は本来地面に埋まった状態で自生しています。
塊根を日光に長時間当てると塊根の表面が焼けたり、最悪の場合は煮えて腐ってしまいます。塊根はなるべく日光には当てないように工夫しましょう。

【水やり】

成長期の夏は土が乾いたらたっぷりと水やりします。
ドルステニア・ザンジバリカは成長期は水を好むため、勢いよく成長している時期は常に水を与えても問題ありません。
成長期間中は長期間断水しないように注意しましょう。

秋に入り、涼しくなってきたら徐々に水やりの回数と量を減らし、葉が落ち始めた頃から春まで断水気味に管理します。
ただし、休眠期も長期間断水すると細根が枯れてしまい、株にダメージが残ってしまいます。
休眠期間中も月に数度、天気の良い暖かい日にごく少量の水やりをし、細根の枯死を防ぐようにしましょう。

春に芽吹き出した際は、いきなり沢山水やりせず、少しづつ水やりの回数と量を増やしていきます。

【肥料】

成長期の夏に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ドルステニア・ザンジバリカは寒さにとても弱いので冬は暖かいところで管理します。
休眠中もなるべく日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。

    

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