Dorstenia foetida
ドルステニア・フォエチダ
宇宙的な?魅力のあるドルステニア
アフリカ東部 - ケニアやタンザニアから、海を渡ったアラビア半島の紅海沿岸の国々が原産で、低木林や岩場の日陰などに自生しています。
種小名の 'foetida' はラテン語で“悪臭のある”というような意味がありますが、葉っぱも花も特に嫌な匂いはしません、、、
いったいどういう経緯でこのような名前が与えられたのでしょうか、、、?
広範囲にわたって生息しているためか、自生している地域によって変異も大きく、幹が長く伸びるタイプや背が低いタイプ、ずんぐりと育つダルマタイプなど、様々なタイプがあるのが特徴です。
その同じ形の株は2つとない育ち方からか、多肉植物愛好家の間でとても人気があります。
確かに一株持っていても、ついつい色々な形を集めたくなってしまう不思議な魅力を持っています。
自生地では大きく育つと高さ30-40cmほどにもなるそうですが、基本的には小さくコンパクトに育つタイプが多いので、栽培下ではせいぜい高さ20cm弱ぐらいが限界ではないでしょうか?
葉が落ちた跡がデコボコと幹に残り、幹の色々な場所から芽吹きながら成長します。
その様子はまるで「成長点なんか関係ない!」といった感じの芽吹き方です。
深い緑色をした幹をしていますが、時間がたつにつれ木質化していき、古株になるほど風格も出てきます。
もう一つの大きな特徴として、暑い季節になると太陽のような、ヒトデのような不思議な形の花を咲かせます。
フォエチダは自家受粉するのですが、花が終わりかけると円盤状になっている花の中心部に種を沢山結実させます。
その種は熟すと、弾けるように遠くに飛んでいきます。四方八方に飛ばので、思わぬところで子株が生えている事がよくあります。
性質も丈夫で、小型で場所もとらないため、万人にお勧めできる塊根植物です。
【科・属】
Moraceae Dorstenia
クワ科ドルステニア属
【原産地】
アフリカ東部、アラビア半島南部
【置き場所】
ドルステニア・フォエチダは基本的に明るい場所を好みます。休眠から目覚め、葉を展開し始める春の成長期は日光のよく当たる場所で管理します。
ただし、あまり日光が強すぎると葉や茎が赤く焼けてしまう場合がありますので、適度に遮光した環境で管理しましょう。
日差しが弱くなる秋から春にかけてはよく太陽にあてると耐寒性も増します。
【水やり】
成長期の夏は土が乾いたらたっぷりと水やりします。
ドルステニア・フォエチダは成長期は水を好むため、勢いよく成長している時期は常に水を与えても問題ありません。
成長期間中は長期間断水しないように注意しましょう。
秋に入り、涼しくなってきたら徐々に水やりの回数と量を減らし、葉が落ち始めた頃から春まで断水気味に管理します。
ただし、休眠期も長期間断水すると細根が枯れてしまい、株にダメージが残ってしまいます。
休眠期間中も月に数度、天気の良い暖かい日にごく少量の水やりをし、細根の枯死を防ぐようにしましょう。
春に芽吹き出した際は、いきなり沢山水やりせず、少しづつ水やりの回数と量を増やしていきます。
【肥料】
成長期の夏に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。
【適温】
ドルステニア・フォエチダは寒さにとても弱いので冬は暖かいところで管理します。
休眠中もなるべく日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。