マダガスカル原産のブドウ科塊根植物、“キフォステンマ・ラザ”です。

キフォステンマ・ラザは主にマダガスカル南部 - トゥリアーラ州(Toliara)が主な自生地ですが、この地域以外にも広い分布域を持ち、多くの地域で自生しているそうです。

種小名の 'laza' はマダガスカルでこの植物を指すときの現地語の名称で、それがそのまま学名として採用されました。

小さな株のうちは丸い形状の塊根をしていますが、成長するにつれ紡錘形になり、塊根径2m、高さ3-4mもの大きさに育ちます。
多くのキフォステンマ属の塊根種と同じく、塊根の成長に伴って表皮が紙のようになって剥がれていくという、不思議な植物です。

気温が上がり成長期になると、ブドウ科の植物らしいツルを塊根から猛烈な勢いで伸ばします。調子がよいと1日で10cmぐらい伸びて放っておくと色々なところに絡みつき大変なことになるので注意して下さい。

ブドウ科の植物だけあって、ブドウに似た黒紫色の小さな実がなるそうですが、残念ながら有毒なので食べることはできません。しかし良い匂いがしそうですよね。

---

【科・属】

Vitaceae Cyphostemma
ブドウ科キフォステンマ属

【原産地】

マダガスカル - 全域

【置き場所】

一年を通して直射日光のあたる場所で管理します。
キフォステンマ・ラザは日光が不足すると、ツルが極端に間延びしてしまいます。
また腐敗しやすくもなりますので、硬く締まった株に育てるためにも日当たりには注意しましょう。

【水やり】

春や秋の涼しい季節は土が完全に乾いてから、天気の良い日に水やりします。
成長期の夏は土が乾いたらたっぷりと水やりします。真夏は土の天気のよい日は毎日水やりしても問題ありません。
むしろ梅雨明け以降は雨ざらしにし、雨風に当てた方が調子よく育ちます。

秋に入り、涼しくなってきたら徐々に水やりの回数と量を減らし、葉が落ち始めた頃から春まで完全に断水します。
春になり芽吹きだした際は、いきなり沢山水やりせず、少しづつ水やりの回数と量を増やしていきます。

【肥料】

成長期の夏に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

キフォステンマ・ラザは寒さに弱いマダガスカル産の塊根植物が多い中、比較的寒さには強いほうです。
休眠期は完全断水の上、最低気温5度を確保できる場所であれば越冬することができます。
ただし、寒さに耐えることができるのは一時的なもので、長時間寒さに当てると簡単に腐ってしまいます。
日中は直射日光のよく当たる、暖かい場所で管理しましょう。

また、小さな株は耐寒性が低いので冬は一日を通して暖かいところで管理します。
休眠中もなるべく日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。

    

---