Adenia heterophylla
アデニア・ヘテロフィラ
雫型にぼてんとしています
オセアニアから南アジアの広い地域に自生しており、オーストラリア北部、パプアニューギニア、マレーシア等が原産とされています。
種小名の 'heterophylla' は、“異なった葉”という意味があり、ラテン語の 'hetero'(違う、異なる)+ 'phylla'(葉)の合成語です。
英名では 'Lacewing Vine' と呼ばれています。
どうやら“Red Lacewing butterfly”(アカハレギチョウ)という赤い羽根をした蝶の幼虫がアデニア・ヘテロフィラの葉を好んで食べることからそのように呼ばれているようです。
アデニア・ヘテロフィラは成長すると直径40cmほどの塊根に成長する中型種です。
青みがかった白いコルク質の木肌と、トケイソウ科の植物らしい蝶のような形の葉が特徴です。
深い切れ込みが入った葉は、夏にふさわしい涼しげな印象があります。
生息環境は主に熱帯雨林の中に自生しており、本来は塊根は半分ほど地面に埋まっています。
そして、塊根の頂点から長いツルを伸ばし、他の樹木に絡みつきながら上へと伸びていくそうです。
株がある程度の大きさに成長すると花を咲かせますが、うまく受粉すると2-3cmの大きさの果実をつけます。
洋ナシのような形をした果実は、真っ赤な色をしています。さすが同じトケイソウ科のパッションフルーツの仲間ですね。
この果実はどうやら食べることもできるそうです。
その美しい塊根と葉だけでもコーデックスプランツとしては十分魅力的ですが、実も楽しめるというオススメの種です。
【科・属】
Passifloraceae Adenia
トケイソウ科アデニア属
【原産地】
オセアニア、アジア(オーストラリア北部、パプアニューギニア、マレーシア)
【置き場所】
一年を通して明るい場所で管理します。
アデニア・ヘテロフィラは熱帯雨林の薄暗い林床に自生しています。あまり日光が強すぎると葉が萎びてしまうこともあるため、適度に遮光した環境で管理しましょう。
ただし、あまり暗すぎる場所だと必要以上にツルが伸び、葉と葉の間隔も広がっただらしない株になってしまいます。
適度な明るさを確保したほうが、株も調子よく育ちます。
【水やり】
成長期の夏は土が乾いたらたっぷりと水やりします。アデニアの仲間は成長期は水を比較的好みますが、アデニア・ヘテロフィラは特に水を好むため、成長期は一般的な植物と同じ程度に水やりしましょう。
秋に入り、涼しくなってきたら徐々に水やりの回数と量を減らし、葉が落ち始めた頃から春まで完全に断水します。
春に芽吹きだした際は、いきなり沢山水やりせず、少しづつ水やりの回数と量を増やしていきます。
【肥料】
成長期の夏に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。
【適温】
アデニア・ヘテロフィラは寒さにとても弱いので冬は暖かいところで管理します。
休眠中もなるべく日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。