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Adenia glauca

幻蝶かずら

Adenia glauca 幻蝶かずら

森に住む某有名キャラクターのような樹形!

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デニア属の代表種、“アデニア・グラウカ”です。


南アフリカ - リンポポ州、ボツワナが原産のトケイソウ科塊根植物で、岩の多い乾燥したサバンナに自生しています。

種小名の 'glauca' は、ラテン語で“灰青色の”というような意味があります。
アデニア・グラウカの特徴の幹の色か、薄い緑色をした花の色を指しているのでしょうか?

ぼってりとしたツートンカラーの幹がアデニア・グラウカの特徴で、自生地では最大で1mほどの大きさにまで育ちます。
旺盛に成長している間は幹の上部が鮮やかな緑色をしていますが、年月を経た株になると緑の部分が渋い深緑色になってきて風格がでてきます。アッシュグレーのような、なんとも渋い色味です。

暖かくなると長く伸びたツルから、先の方が丸く広くなった5つに分かれた倒卵形の葉っぱを旺盛に伸ばします。
その形が蝶のようにも見え、おそらくそこから名づけられたであろう和名が、“幻蝶かずら”という(かずら、とはツルのこと)なんとも幻想的で素敵な和名。

また、その丸っこい樹形と、2色に塗り分けたような幹の色からか“ぶんぶく茶釜”と呼ばれることもあります。こちらはなんだか可愛らしいですね。

パッションフルーツの仲間であるトケイソウ科の植物だけあり、オレンジ色の果実をつけます。
しかし、アデニア・グラウカは雌雄異株なので、雄株、雌株が揃わないと受粉はしてくれません。
また、小さいくて美味しそうな見た目をしている果実は有毒!なので残念ながら食べられないのでご注意を。

アデニア・グラウカは塊根植物としては成長が早く、水と肥料をたくさんあげるとどんどん成長します。
しかし、あまり早く大きくしようとすると縦に長く伸びてしまい、丸っこい樹形が維持できません。

もし細長い樹形になってしまった場合は強く切り戻さないと主幹があまり太らなくなりますが、主幹を切り戻してあげると、ある程度、縦方向への成長を止めることができます。

ただし切り戻した跡が気になることもあるので、成長は遅くなりますが硬作りを心がけあまり主幹が伸びないようにしましょう。
寒さに弱いアデニアの仲間が多い中でも、アデニア・グラウカは丈夫な性質をしており、万人にお勧めできる塊根植物の代表種ともいえます。


【科・属】

Passifloraceae Adenia
トケイソウ科アデニア属

【原産地】

南アフリカ - リンポポ州、ボツワナ

【置き場所】

一年を通して明るい場所で管理します。
日光が不足するとツルが徒長してしまい、だらしない姿になってしまいます。

アデニア・グラウカはあまり日光が強すぎると主幹の緑色の部分が焼けてしまうことがあります。軽く遮光した環境で育てるようにしましょう。
また、風通しが悪いと主幹も伸びやすくなります。
硬く締まった株に育てるためにも風通しには注意しましょう。

【水やり】

休眠明けの春は、土が乾いてから天気の良い日に水やりをします。
アデニア・グラウカは乾燥地帯に自生する植物としては水を好み、たくさん与えると旺盛に成長します。
ですが、あまり頻繁に水を与えると主幹が縦方向に長く伸びてしまうことがありますので、丈の詰まった丸い株にしたい場合は水やりの回数はやや控えめにします。
その場合、成長は遅くなりますので、樹形を見ながら程よい間隔で水やりしましょう。

ただし、あまり水を控えすぎると幹が凹んだり、しぼんでくることがあります。
その場合は腰水で数日管理するとまた膨らんできます。

秋に入り、涼しくなってきたら徐々に水やりの回数と量を減らし、葉が落ち始めた頃から春まで完全に断水します。
春になり芽吹きだした際は、いきなり沢山水やりせず、少しづつ水やりの回数と量を増やしていきます。

【肥料】

成長期の夏に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

アデニア・グラウカは比較的寒さには強いほうです。
休眠中の冬も最低気温が8度ほどの場所であれば問題なく越冬できます。
その場合、日中は明るい暖かい場所で管理し、鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。