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Tephrocactus geometricus

テフロカクタス・ゲオメトリクス

Tephrocactus geometricus テフロカクタス・ゲオメトリクス

にょきっと生えています

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状サボテンの至宝、“テフロカクタス・ゲオメトリクス”です。


アルゼンチン - ボリビアとの国境付近、カタマルカ州が原産です。
標高2,000 - 3,000mの平野部や丘陵のゆるやかなスロープの砂と粘土質が混ざった土壌に自生しています。

属名の 'tephrocactus'はラテン語で“灰色のサボテン”という意味があります。
種小名の 'geometricus' は、ラテン語で“幾何学的な”という意味です。
和名には“習志野”という、よく意味の分らない名が与えられていたようですが、近年ではほとんど使われることはありません。

属名の“灰色のサボテン”という意味どおり、グレーの表皮をもったウチワサボテンの仲間で、球状の茎節をもった非常にユニークな外見が特徴です。
基本的にグレーから紫色の表皮をしていますが、日光によくあたると鮮やかな赤からピンク色に変化します。

団子のように丸い球体は4-5cmほどの大きさに育ち、球体を積み重ねるように成長していきます。
球体が沢山重なった大株は紫色の雪だるまのような、なんとも愛嬌のある姿をしています。

球体の表面には3-5mmほどの短いトゲがまばらに生えますが、トゲは下を向いており、球体に張り付くように生えてきます。

一見地味な見た目をしていますが、ある程度の大きさに育つと非常に大きな淡いピンクから白色の花を咲かせます。

成長は非常におそく、茎節が増えるのは1-2年に1節程度。
また茎節も植え替えの際にポロっと取れやすいので、なかなか大きな株に仕立てるのは難しい種です。

そんな欠点があっても余りある魅力を持った魅惑のサボテンです。


【科・属】

Cactaceae Tephrocactus
サボテン科テフロカクタス属

【原産地】

アルゼンチン - カタマルカ州

【置き場所】

テフロカクタス・ゲオメトリクスの自生地は、日中は太陽が照りつく過酷な環境です。
原産地では遮蔽物のほとんどない岩場などに自生していますが、栽培環境下ではある程度遮光した環境で栽培しましょう。

ただし日光が不足すると茎節が細長く徒長したり、表皮の色が悪くなります。
赤紫に近い表皮にしたい場合は、株の状態を見ながら日光に当てましょう。

また乾燥した高地に自生するサボテンのため、蒸し暑さを嫌います。
風通しの良い涼しい場所で管理しましょう。

【水やり】

日中の気温が高く、夜間は涼しい春と秋が成長期です。
成長期である秋と春は土が完全に乾き切る前に水やりします。
水やりの頻度が多すぎても徒長しますので注意しましょう。

夏の蒸し暑さに弱いので夏は水やりを控えめにしましょう。

寒さが厳しくなる冬は水やりの量と回数を控えめにします。
テフロカクタスの仲間は用土を長時間乾燥させると細根にダメージを受けてしまいます。
そのため成長を止めている時期も月に数度、天気の良い暖かい午前中に少しだけ水やりしましょう。

【肥料】

成長期に数度、ごく薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

テフロカクタス・ゲオメトリクスは南米の標高の高い場所に自生している為、かなりの寒さに耐えます。
寒さに当てる場合は断水気味に管理しましょう。
また、テフロカクタス・ゲオメトリクスは冬季にある程度の寒さに当てないと花芽が形成されないようです。
高山性のサボテンなので、寒さよりも夏の蒸し暑さに注意しましょう。