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Sulcorebutia rauschii

スルコレブチア・ラウシー

Sulcorebutia rauschii スルコレブチア・ラウシー

ムチムチと群生した株

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々なカラーバリエーションが魅力のむっちりサボテン、“スルコレブチア・ラウシー”です。


ボリビア南部 - スクレ(Sucre)からスダニェス(Zudanez)にかけてが原産で、標高3,000m近い乾燥した山の斜面や、岩場の間の土に埋もれるようにして自生しています。
種小名の 'rauschii' は、このサボテンの発見者であるオーストリアの栽培家、ウォルター・ラウシュ氏(Walter Rausch)の名をとって命名されました。

直径2-3cmほどの小さな球体を持った小型種で、美しくも愛嬌のあるその姿から、昔から密かな人気があります。

スルコレブチア・ラウシーの特徴として、個体によって様々なカラーバリエーションがあることが挙げられます。
赤紫色や暗紫色、オリーブグリーンなど、表皮の色は個体(産地?)が激しく、“紫ラウシー”、“グリーンラウシー”など色で区別して呼ばれていますが、分類的には変種や亜種ではなく、同一の種として扱われています。

長卵形の球体は、ある程度の大きさに成長すると株元から次々と仔吹いていき、群生しながら成長します。
むっちりとした玉がひしめくように群生する様子は、サボテン好きだけではなく、多肉好きにも訴えかける何かがあるはずです。

球体からは稜に沿って綿毛状の刺座(アレオーレ)が生え、そこからとても小さいトゲを生やします。
トゲは一見ほとんど見えないうえ、触っても痛くないのが良いところ。そんな特徴もラウシーの魅力の一つです。

春先になると、花はピンク色のかわいらしい花を咲かせます。

ちなみにラウシーの中には表皮のカラーバリエーションだけでなく、トゲの色が黄金色になる珍しい個体もいます。


【科・属】

Cactaceae Sulcorebutia
サボテン科スルコレブチア属

【原産地】

ボリビア南部 - スクレ(Sucre)からスダニェス(Zudanez)にかけての一帯

【置き場所】

年間を通して適度に日光のあたる明るい場所で管理します。
現地では強い日差しの下、土に潜りこむように自生しているので、あまり日差しが強いと日焼けしてしまいます。
ただし基本的には日光を好み、日光が不足すると扁平な球体が徒長してしまいますので、寒冷紗などで日光を調整して管理しましょう。

また標高の高い地域に自生しているスルコレブチア・ラウシーは蒸し暑さに弱いため、風通しの良い場所で管理します。

【水やり】

日中に気温がある程度あがり、夜間は涼しくなるような春や秋によく成長します。
成長期は用土が乾いて数日たってからたっぷりと水やりします。

スルコレブチア・ラウシーは、細い塊根状の根を持っているので、乾燥には強いほうです。
成長期も用土が長時間湿った状態にするよりも、潅水と乾燥のメリハリをつけて水やりするようにします。
また、スルコレブチア・ラウシーは頻繁に水やりすると徒長しやすくなってくるので、なるべく球形を維持するためにも水やりの頻度には気をつけましょう。

成長が止まる蒸し暑い夏は水やりを控えめにし、月に数度、涼しい日の夕方に軽く水やりする程度にします。
また、寒さが厳しくなる冬も断水気味に管理します。冬に水やりする際は天気の良い暖かい午前中にごく少量だけ水やりしましょう。

【肥料】

成長期に数度、ごく薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

スルコレブチア・ラウシーは氷点下まで気温が下がる高地に自生しているため、ある程度の寒さに耐えることができます。
豪雪地を除いて屋外での越冬も可能ですが、小さな株や寒さによるダメージが心配な場合は無加温の温室等で管理したほうが安全です。

寒さよりも夏の蒸し暑さに注意しましょう。