奇妙な葉姿が特徴の小型種、“エリオスペルマム・アルキコルネ”です。

南アフリカ - 西ケープ州のウースター（Worcester）から東ケープ州のウィローモア（Willowmore）にかけての冬季降雨エリアの広い範囲が原産です。
シルトと呼ばれる砂質の沈泥土壌の多く含まれる荒れ地などに自生しています。

種小名の 'alcicorne' はラテン語で“エルクの角のような”という意味があり、'alci'（エルク）+ 'corne'（角）の合成語です。

ユニークな株姿が特徴に非常に小さなユリ科の球根（根茎）植物です。

地中には2-3cmの小さな根茎を持ち、そこから地表に小さな葉を展開します。

葉自体は楕円形のシンプルな形状をしていますが、葉の表面から無数に人の指のような、角のようなものが生えた奇妙な見た目が最大の特徴です。
これは葉の表面組織が突出した付属器（エネーション：enation）と呼ばれるもので、エリオスペルマムの仲間ではよく見られる特徴のひとつです。

ツヤ消しグリーンの葉や付属器の表面からは、白く粗い微毛がまばらに生えてきます。

春になって気温が上がり、葉が枯れて休眠に入る直前になると、高さ8cmほどの長い花茎を伸ばし、白く小さな花を咲かせます。

成長はとてもゆっくりですが、根茎が充実し大きくなってくると、葉を何本も林立させ、ますます目が離せない姿を見せてくれます。

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【科・属】

Liliaceae Eriospermum
ユリ科エリオスペルマム属

【原産地】

南アフリカ - 西ケープ州ウースター（Worcester）から東ケープ州ウィローモア（Willowmore）にかけて

【置き場所】

エリオスペルマム・アルキコルネは典型的な冬型種のため、夏は遮光をして風通しの良い、明るい日陰で管理します。
その際は雨のあたらない場所で管理しましょう。
成長期である秋から春にかけては、直射日光のたっぷりあたる場所で管理します。
日光が不足すると茎が徒長しやすくなりますので気をつけましょう。
エリオスペルマム・アルキコルネは地表すれすれに葉が出ているぐらいが理想的な形だと思います。

【水やり】

春頃に葉が枯れ始めたころから徐々に水を控え、夏は断水気味に管理します。
夏の間は細根の枯死を防ぐために月に1-2回、涼しい日の夜にごく少量だけ水を与えて管理しています。

涼しくなってくると地中の根茎から葉が少しづつ出てくるので、その頃から少しづつ水やりを開始します。
成長期は土が完全に乾く前に水やりするように管理しましょう。水が足りないと葉の先端から枯れ始めることがあるため、成長期は適度な間隔で灌水します。

【肥料】

成長期に数度、ごく薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

冬型種のため寒さには強いほうですが、最低気温が5度を切るようになった頃からは室内で管理した方が安全です。
夏の蒸し暑さに弱いので、夏は涼しい場所で管理しましょう。

    

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