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Bowiea volubilis

蒼角殿

Bowiea volubilis 蒼角殿

ツヤツヤの翡翠色

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翠色の魅惑の球根多肉植物、“ボウィエア・ボルビリス”です。


アフリカ大陸南部から東アフリカ一帯にかけての広大な範囲が原産です。
自生している環境も多岐に渡り、海岸線沿いに広がる森林地帯の茂みから、標高1,000m近い山岳地帯の岩場にまで及びます。

属名の 'Bowiea' は、19世紀に活躍したイギリスのプラントコレクター、ジェームス・ボウィ氏(James Bowie)の名をとって命名されました。
種小名の 'volubilis' は、ラテン語で“捻じれた、絡んだ”という意味があります。
日本では“蒼角殿”(そうかくでん)という、なかなか凛々しい名で古くから親しまれています。

英名では“クライミング・オニオン”という愛称で親しまれていますが、その名のとおり青いタマネギのような球根から、ツルをどんどん上に伸ばして成長します。

球根はタマネギのような薄い古皮に覆われていますが、その皮をめくると翡翠色をした艶やかな球根が現れます。
球根は綺麗な半球型をしており、大きく育つと直径20cmほどの大きさにまで成長します。

翡翠色の球根は、成長するに従って表皮は茶色くなっていき、薄皮を被るようになってきます。
本来、この薄皮はあまり剥かずに放置しておいた方がいいのですが、それでは翡翠色の綺麗な球根が見られません。。。
古くなった皮をたまに剥く程度なら問題ありませんが、無理には剥かないように気をつけましょう。

球根の頂点からはツルを出し、細かく分岐しながらぐんぐんと伸びていきます。
光沢のあるツルは柔らかく、鮮やかな緑色をしています。

球根は成長期に水と肥料をあげるとドンドン大きくなりますが、あまり沢山あげすぎると分球してしいます。
分球するとラッキョウのような形になってしまい、丸い形に戻るにはしばらく時間がかかるので、丸い形を楽しみたい人は水と肥料は控えめにしましょう。
また、ツルは基本的に一本しか生えてこないのですが、落葉する前にこのツルを切ってしまうと分球しやすくなるようです。

冬型として扱われることもありますが、成長期は個体によっても異なり、いまいちハッキリしません。
また、冬に成長していた個体が翌年からは夏に成長しだすなんてこともよくあります。

個人的には根を降ろした場所に応じて、徐々にその環境合わせて成長していくのではないか?と思っています。
原産地が広大であるが故にそうなったのかもしれません。


【科・属】

Liliaceae Bowiea
ユリ科ボウィエア属

【原産地】

南アフリカ

【置き場所】

年間を通して、直射日光の当たらない明るい場所で管理します。
日光が強すぎると球根や葉が焼けてしまうことがあるので、その際は日光に当たる時間を調整したり、寒冷紗などで日差しを調整します。

あまり暗い場所で管理し続けると葉が徒長したり、球根が腐りやすくなってしまうため、適度な日光は確保しましょう。
また、風通しの悪い場所で管理するとツルにカイガラムシがつきやすくなります。

【水やり】

ツルを旺盛に伸ばし、成長期している時期は土の表面が乾いてからたっぷり水やりします。
成長期は意外と水を好み、水が不足すると球根にシワが寄ってきます。

あまり頻繁に水やりし、急激に成長すると分球しやすくなる傾向があるようです。
丸い球体を維持したい場合は、水やりはほどほどにしましょう。

個体によっては秋以降の涼しい季節に成長する場合もありますが、厳冬期は活動が鈍ります。
厳冬期の水やりは天気の良い暖かい日に行うようにしましょう。

ツルが茶色くなって枯れ落ち始めたころから徐々に水を控え、新しいツルが出てくるまでは完全に断水します。
ツルが出始めてからは徐々に水やりするようにし、いきなり沢山与えないように注意しましょう。

【肥料】

成長期の初秋や春に数度、微量元素が不足しない程度に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。
水のやりすぎとともに、肥培した場合も分球しやすくなるようです。

【適温】

夏の蒸し暑さに気をつけ、暑い季節は涼しい場所で管理しましょう。
また、厳冬期は断水した状態ならある程度の寒さには耐えられますが、あまり寒い場所は好みません。
安全に冬越しする場合は暖かい場所で管理しましょう。