Pachypodium brevicaule
恵比寿笑い
生姜に似てませんか?
マダガスカルの首都 - アンタナナリボから、その南のイトレモ山地(Itremo Mountains)にかけてが原産で、標高1,400mから2,000m近辺の岩山に自生しています。
標高1,400mから2,000mの標高の高い地域に自生しており、草もまばらな高原や岩山の頂上付近、花崗岩の上などに生えているそうです。
自生地ではパッと見たところ岩のようにも見えるようですが、確かに葉っぱが生えていないと岩と間違えそうな風貌をしていますね。
種小名の 'brevicaule' は、ラテン語で“短い茎の”という意味があり、'brevis'(短い)+ 'caulis'(茎)の合成語になります。
日本の多肉植物愛好家の間では、学名よりも“恵比寿笑い”という有名な和名で親しまれています。
自生地では最大で80cm程(横にです)にまで成長するらしく、その風貌はまさに岩。
成長がとても遅いので、そこまで成長するのにいったい何年かかるのでしょうか。。。?
そして、いつも思うのですが、、、、ゴツゴツした茎にちょぼちょぼ生えた葉っぱはどうみても生姜。。。
ですが、そんな愛嬌のある姿がブレビカウレの魅力です。
昔からとても人気のあるパキポですが、栽培する上では若干気難しいところがあります。
特に原産地から輸入された現地株は、蒸し暑い日本の気候に慣れていないせいか、大きな株でもうまく活着せずに枯れてしまったり腐ってしまうことが多いようです
一方、日本で実生された株は日本で生まれ育っただけあり、現地球に比べて栽培しやすい印象を受けます。
栽培が難しいとはいえ、生姜のようなユニークな見た目、“恵比寿笑い”という絶妙な和名、、、
パキポ好きなら一度は育ててみたい種ですね。
花は基本的に黄色い花を咲かせますが、恵比寿笑いの中でも珍しい白花を咲かせる 'Pachypodium brevicaule var. leucoxanthum' という種もいます。
【科・属】
Apocynaceae Pachypodium
キョウチクトウ科パキポディウム属
【原産地】
マダガスカル中部 - イトレモ山地周辺
【置き場所】
一年を通して直射日光のよくあたる場所で管理します。
パキポディウムの仲間を栽培する上で日光はとても重要です。
日光が不足すると幹や枝が徒長しやすくなり、日光不足の状態で長時間栽培すると根腐れを起こしたり、株の内部から腐敗しやすくなります。
パキポディウム・ブレビカウレは標高の高い地域に自生しているため、蒸し暑さには若干弱いところがあります。
また、風通しの悪い場所ではカイガラムシが発生しやすくなります。
硬く締まった株に育てるためにも日当たりや風通しには特に注意しましょう。
【水やり】
成長期の春から初夏にかけては土が完全に乾いてから水やりします。
パキポディウム・ブレビカウレは標高の高い地域に自生するため、暑い気候よりも涼しい気候を好みます。
真夏は成長が止まりますので、蒸れない程度に少なめの回数と量を水やりします。
暑い時期にたくさん水やりすると、水が吸収できずに株が煮えて根腐れすることもありますので注意しましょう。
秋が深まり、寒くなってきた頃から徐々に水やりの回数と量を減らし、葉が落ち始めた頃から春までは完全に断水します。
春になると花芽や葉が徐々に展開し始めますが、いきなり沢山水やりせず、少しづつ水やりの回数と量を増やしていきます。
【肥料】
成長期の春と秋に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。
【適温】
寒さ弱いパキポディウムが多い中で、パキポディウム・ブレビカウレは比較的低温に耐えることができます。
ですが、最低気温は目安として8度を切らない程度に管理しましょう。