Euphorbia meloformis
貴青玉
しましまです
南アフリカ南部 - ポートエリザベスの北西に流れる川、Zwartkops Riverの付近と、東ケープ州 グラハムズタウン近郊が主な自生地で、地域によって形状に若干の違いがあるようです。
種小名の 'meloformis' は、ラテン語で“メロンのような形の”という意味があり、その名のとおり球状の茎を持っています。
和名では“貴青玉”と呼ばれていますが、“貴重な青い玉”という意味なのでしょうか、、？
他にも“林檎キリン”という別名もありますが、近年ではあまり流通していないためかこの名前で呼ばれることはほとんどありません。
茎の表面の稜が縦筋のように盛り上がりムチムチした見た目をしています。
また、花茎の枯れた跡がトゲのように残るのが特徴で、横縞と縦に入ったしわが交じりあった肌の表情に面白みを感じます。
ぽってりとした見た目と、その脇から小さい子株をたくさんつけている姿にも愛嬌がありますね。
地域によって大きさにも違いがあるようで、直径は12cm-20cmほどの大きさにまで育つようです。
ただし、ユーフォルビア・メロフォルミスは成長が遅いのでそこまで育つには相当の年月がかかるでしょうね。
ユーフォルビア・メロフォルミスの花茎を長くしたような見た目の 'Euphorbia valida'（ユーフォルビア・バリダ） という種がいますが、こちらはユーフォルビア・メロフォルミスのシノニム（同種異名）という説もあるようです。
個人的にはメロフォルミスとバリダは別種のような気がするのですが、、、
ユーフォルビア・メロフォルミスは色々なタイプがあり、バリダのように枝が長いタイプ、ほとんど枝が出ないタイプ、ゼブラ模様の濃く入るタイプと、色々なバリエーションも楽しめる上、とても丈夫なユーフォルビアなので万人にオススメできます。
【科・属】
Euphorbiaceae Euphorbia
トウダイグサ科ユーフォルビア属
【原産地】
南アフリカ - ポートエリザベス(Port Elizabeth) 、グラハムズタウン(Grahamstown)
【置き場所】
一年を通して日光のよくあたる、風通しの良い場所で管理します。
あまりに日光が強い場所では球体が焼けてしまう場合もあるので、その際は若干遮光します。その場合でも風通しは確保しましょう。
球状のユーフォルビアは日光が不足した場合、頭頂部から徒長してしまい、丸い形を維持できなくなることもあるため注意が必要です。
日当たりや通風があまり確保できない場合でも、扇風機などで風を送ると徒長はある程度防ぐことができます。
【水やり】
成長期は土が完全に乾いてから水やりをします。
ユーフォルビア・メロフォルミスのような球形のユーフォルビアは体内に水をたくさん貯めることができる為、水やりは他のユーフォルビアより少なめにしましょう。
水切れよりも与えすぎに注意します。
また、球が大きい古株ほど水やりの間隔はあけるようにしましょう。小さな株よりも大きな株の方が突然腐ってしまうことがあります。
気温が下がり始めたころから徐々に量と回数を減らし、晩秋から春までは断水気味に管理します。
ただしユーフォルビアは根張りが弱く、長期間にわたって完全に断水すると根の細根が枯れてしまい、細根の再生に時間がかかるようです。
休眠期の冬でも月に1-2回、土を軽く湿らす程度に水やりし、細根の枯死を予防すると良いかもしれません。その際は天気の良い午前中に行い、夜までにはほぼ乾いている程度にしましょう。
加温している温室では冬になっても休眠に入らない場合もありますので、その際は適度に水やりします。
【肥料】
球状のユーフォルビアは肥料をたくさん与えると大きくなりやすいのですが、いびつな形に育つことも多いので控えめに与えます。
なるべく時間をかけて持ち込んだほうが締まった良い株になるので、肥料は控えめにしましょう。
成長期の夏に微量元素が不足しない程度に、ごく薄めた液肥を与えます。用土によく醗酵した有機質や、マグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜ込んでおいても良いと思います。
【適温】
ユーフォルビア・メロフォルミスはユーフォルビアの中では比較的寒さには強いほうですが、冬は暖かいところで管理した方が安全です。
休眠中もなるべく日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。
