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Dorstenia lavrani

ドルステニア・ラブラニー

Dorstenia lavrani ドルステニア・ラブラニー

小さいながらも貫禄たっぷりのラブラニー

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種のクワ科塊根植物、“ドルステニア・ラブラニー”です。


アフリカ大陸東端 - 通称“アフリカの角”と呼ばれるソマリア半島の政情的に不安定な独立地域、ソマリランド共和国が原産です。
石灰岩地帯に形成された峡谷の岩の割れ目などに自生しています。
ドルステニア・ラブラニーの生息環境は、日当たりが悪く湿度が高いために苔に覆われているそうです。

種小名の 'lavrani' は、発見者であるギリシャ生まれの偉大な多肉植物コレクター、ジョン・ジェイコブ・ラブラノス氏(John Jacob Lavranos)の名をとって命名されました。
ちなみに彼が発見者となった多肉植物はその他にも数多くあります。

2008年に新種として発表された種ですが、長年に渡って1973年にラブラノス氏によって発見されたドルステニアの一種、 'Dorstenia sp. Tabia Gorge'という名で扱われていました。

ゴツゴツとした塊根を持った中型種で、高さ15-25cmほどの大きさにしか成長しません。
塊茎は直立するように上に伸び、株元から仔吹きながら成長していきます。
塊茎はやや黄緑色がかった色で、みずみずしい印象をもっています。

塊茎の頂点からは、艶のあるスモークグリーンの葉を旺盛に展開します。
葉のフチはウェーブするように波打っており、ドルステニア・ラブラニーの大きな特徴の一つでもあります。

なおドルステニア属は基本的には雌雄同株ですが、ドルステニア・ラブラニーはドルステニア属の中でも唯一、雌雄異株であることでも知られています。
そのため、繁殖するには雄株、雌株がそれぞれ必要となります。

さらにドルステニア・ラブラニーの特徴としては成長の遅さが挙げられます。
ドルステニアの仲間は塊根植物としては成長が早いものが多いのですが、ドルステニア・ラブラニーは成長が極めて遅く、ゆっくりとしか成長しません。
そのうえに成熟した株でないと開花しないため、なかなか入手できない貴重なドルステニアでもあります。

極地としても知られるソマリランドが原産のためか、他のドルステニアに比べると若干気難しいところはありますが、この近辺が原産の難物ユーフォルビアに比べると栽培はさほど難しくはありません。

希少性のみでなく、純粋に姿・形も素晴らしい種なので、入手した方はじっくりと栽培してみてください。


【科・属】

Moraceae Dorstenia
クワ科ドルステニア属

【原産地】

ソマリランド共和国

【置き場所】

年間を通して明るい場所で管理します。
ドルステニア・ラブラニーは基本的に明るい場所を好みます。
あまり暗い場所で管理すると茎が徒長しやすいため注意しましょう。
ただし日光が強すぎると葉が赤く焼けてしまう場合がありますので、適度に遮光した環境で管理しましょう。

ある程度の湿度のある環境を好みますが、通風の悪いジメジメした場所では株が腐敗しやすくなります。
湿度を保ちながらも適度な通風があるように工夫して管理してください。

【水やり】

成長期の春から初秋にかけてはたっぷりと水やりします。
ドルステニア・ラブラニーは成長期は水を好むため、用土が乾燥しきる前に水やりしてください。
成長期間中に水が不足すると葉を落とすことがあるため、注意しましょう。

秋に入り、涼しくなってきたら徐々に水やりの回数と量を減らし、葉が落ち始めた頃から春まで断水気味に管理します。
ただし、休眠期も長期間断水すると細根が枯れてしまい、株にダメージが残ってしまいます。
休眠期間中も月に数度、天気の良い暖かい日にごく少量の水やりをし、細根の枯死を防ぐようにしましょう。

春に芽吹き出した際は、いきなり沢山水やりせず、少しづつ水やりの回数と量を増やしていきます。

【肥料】

成長期の夏に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、緩効性化成肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ドルステニア・ラブラニーは寒さにとても弱いので冬は暖かいところで管理します。
休眠中も適度に日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。