珍奇な姿の怪奇多肉、“ダクティロプシス・ディギタータ”です。

南アフリカからナミビアにまたがる多肉植物の宝庫、小ナマクアランド（Little Namaqualand）南部の冬季降雨地帯が原産。

属名の 'Dactylopsis' は、'dactylon'(指) + 'opsis'(のような)の合成語で、種小名の 'digitata' は、ラテン語でこれまた“指”という意味があります。

よってこの植物の学名的な意味は、“指のような指”。
“結局、指なのか、、？”と錯覚してしまうような面白い学名がついています。
ちなみに和名には“親指姫”という、なかなか良いセンスの名が与えられています。

リトープスやコノフィツムと同じメセン系の典型的な冬型の多肉植物で、その特徴的な姿がひそかに人気があります。

学名どおり、指のような形をした多肉質の葉をにょきにょきと展開する姿が最大の特徴です。
葉は太い円筒状で、まさに“指”としか形容できないような形状をしています。ムチムチとした子どもの指のようですね。

また、そのユニークな葉も塊根から生やすところもダクティロプシス・ディギタータの大きな魅力のひとつ。
太く多肉質な葉と塊根という組み合わせのアンバランスさがたまりません。

涼しい季節になると、その珍妙な姿に似合わずメセンらしいキクに似た白く小さな花を咲かせます。

ちなみに 'Dactylopsis' は、一属一種の珍しい植物でもあります。

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【科・属】

Aizoaceae Dactylopsis
ハマミズナ科ダクティロプシス属

【原産地】

南アフリカ - 小ナマクアランド南部

【置き場所】

ダクティロプシス・ディギタータは涼しい季節に成長する冬型種のため、夏は少し遮光をして風通しの良い場所で管理します。
成長期である秋から春までは日光のよく当たる場所で管理します。
日光が弱いとダクティロプシス・ディギタータの特徴である葉が徒長し、だらんと垂れてしまうことがあります。
特に蒸し暑さに弱いので、夏は風通しの良い涼しい場所で管理します。
通風があまり確保できない場合でも、扇風機などで風を送ると暑さによるダメージを減らすことができます。

【水やり】

成長期の秋と春は土が完全に乾いたらたっぷりと水やりします。
ただし、あまり頻繁に水やりしすぎると葉が伸びすぎてしまい垂れてしまいますので、注意しましょう。
寒さが厳しくなる厳冬期は若干水やりを控えます。

蒸し暑くなり始めた頃から徐々に水やりを控え、休眠期に入った後は涼しくなるまでは断水します。
休眠中の夏に水を与えると、塊根が腐りやすくなってしまいますので注意しましょう。

【肥料】

成長期の秋に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

ダクティロプシス・ディギタータは涼しい季節に成長する植物のため、寒さには強く厳寒地を除いて屋外でも越冬できます。
夏の蒸し暑さに気をつけ、暑い季節は涼しい場所で管理しましょう。

    

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