Alluaudia procera
亜竜木
マダガスカル南西部、トゥリアラ州の沿岸部一帯が原産です。
海岸線から内陸にかけて広がる乾性の灌木林や、林の間に点在する開けた荒野などに自生しています。
種小名の 'procera' は、ラテン語で“高い、丈のある”という意味があり、アローディア・プロセラの樹形から命名されたようです。
日本では“亜竜木”という和名が有名ですね。
大型に育つ高木状の植物で、自生地ではなんと高さ15mを超えることもあるそうです。
マダガスカルではこの植物が群生している場所を現地の言葉で 'Spiny forest'(トゲの森)と呼んでいるそうで、その名の通りとても固くて鋭いトゲが幹に連なっているのが最大の特徴です。
白っぽい灰褐色をした幹からは2-3cmのトゲがびっしりと生え、枝は分岐しながら上へと伸びていきます。
アローディア・プロセラはある程度の大きさにならないと分岐しにくいため、成長点を潰すかカットすると分岐しやすくなります。
ビッシリ生えたトゲの隙間からは、小判型をした鮮やかなグリーンの小さな葉を生やします。
この葉には面白い習性があり、新梢の部分は水平に葉を展開するのですが、一度葉を出した部分は翌年からは垂直に葉を出すという習性があります。
暑い季節に成長する典型的な夏型種なので、寒い季節は葉が落ち、ただのトゲだらけの棒にしか見えません。
なにかの武器になりそうですね。
自生地ではトゲを落として木材として使用されることもあるようです。
とてもインパクトのある見た目で面白い植物なのですが、亜竜木のそばを通るときはトゲがひっかかりやすく、鉢を倒してしまいがちなので気をつけましょう。
成長も早く、性質もとても上部なのでトゲトゲ好きな方にオススメの植物です。
【科・属】
Didiereaceae Alluaudia
ディディエレア科アローディア属
【原産地】
マダガスカル - トゥリアラ州
【置き場所】
一年を通して直射日光のよくあたる場所で管理します。
アローディアの仲間は日光が不足すると、ヒョロヒョロとした軟弱な株になってしまいます。
よく日に当てると葉も小さく、丈も詰まった株に育ちます。
真夏の成長期は屋外で雨ざらしにしても問題ありません。
【水やり】
成長期の夏は土が乾いたらたっぷりと水やりします。
直射日光の当たる場所では真夏は毎日水やりしても問題ありません。むしろ梅雨明け以降は戸外で雨ざらしにし、風雨に当てた方が調子よく育ちます。
秋に入り涼しくなってきたら徐々に水やりの回数と量を減らし、葉が落ち始めた頃から春までは完全に断水します。
暖かくなり芽吹き出した際は、いきなり沢山水やりせず、少しづつ水やりの回数と量を増やしていきます。
【肥料】
成長期の夏に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。
成長が早い植物なので、あまり肥料をあげすぎるとドンドン大きくなってしまいますので注意しましょう。
【適温】
アローディア・プロセラは寒さに弱いので、冬は暖かい場所で管理しましょう。
休眠中もなるべく日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。