強烈な印象の花をもったガガイモ界の珍奇種、“タバレシア・グランディフローラ”です。

アフリカ南部の広い地域が原産で、ナミビア、南アフリカ、アンゴラ、ボツワナ、ジンバブエに分布しています。
強烈な太陽が照りつける岩だらけの丘陵の斜面や岩の間など、とても過酷な環境に自生しているそうです。

種小名の 'grandiflora' は、ラテン語で“大きな花の”という意味があります。
和名には“麗鐘閣”という粋な名前が与えられていますが、タバレシア・グランディフローラのラッパ型の花を“麗しい鐘”と表現したのでしょうか、、、？

円筒状の茎から、細い剛毛がビッシリ生えた小型のガガイモです。
緑から赤色をした茎はある程度の大きさに成長すると、株元から新たな茎が仔吹かせます。

毛だらけの姿も面白いのですが、一番の見所はなんといっても蓄音機のスピーカーの様な大きな花です。
何ともいえない怪しい模様が全面に入り、他の植物ではなかなか見れない強烈な印象を持っています。
英名は 'Devil's trumpet'（悪魔のトランペット）と呼ばれているそうですが、まさにそのとおりの見た目です。

ちなみにガガイモ科の植物は、ポリネータ（花粉媒介者）としてハエを呼び寄せるために腐敗臭を出す種が多いのですが、タバレシア・グランディフローラの花は幸い？にもあまり匂いません。

調子よく育てると根元からどんどん子株をふき旺盛に成長し、何度も花を咲かせてくれる頼もしいガガイモです。

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【科・属】

Asclepiadaceae Tavaresia
ガガイモ科タバレシア属

【原産地】

ナミビア、南アフリカ - 北ケープ州、アンゴラ、ボツワナ、ジンバブエ

【置き場所】

一年を通して直射日光の当たる場所で管理します。
タバレシア・グランディフローラは日光を遮るもののない、荒涼とした地域に自生しています。
そのため、真夏の直射日光下でも日焼けすることはほとんどありません。

ただし暗い場所からいきなり長時間直射日光に当てた場合や、ベランダの床付近など、照り返しの厳しい場所では焼けてしまうことがあります。
直射日光に当てる際は徐々に太陽に馴らしていくようにしましょう。

また極度の乾燥地帯に自生する植物ですので、風通しの悪い蒸し暑い場所では突然腐ってしまうことがあります。
通風に気をつけ、風通しの良い場所で管理しましょう。

【水やり】

基本的に乾燥を好む植物ですので、水やりは一般的な多肉植物よりも少なめにします。

成長期の夏は土が完全に乾いてからたっぷり水やりします。
その際も乾くたびに与えるのではなく、しばらく乾燥させるぐらいの間隔で水やりしましょう。

秋に入り、涼しくなってきた頃から徐々に水やりの回数と量を減らし、春まで断水気味に管理します。

寒い時期は基本的に断水しますが、月に1、2回ごく少量の水やりをすると細根の枯死が防げます。
その際は天気の良い午前中に行い、夜までには完全に乾いている程度にしましょう。

休眠明けの春から徐々に水やりを再開します。その際はいきなりたくさん水やりせず、少しづつ量と回数を増やしていきます。

【肥料】

成長期の夏に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

タバレシア・グランディフローラは寒さに弱いので冬は暖かいところで管理します。
休眠中も適度な日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。

    

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