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Pseudolithos migiurtinus

プセウドリトス・ミギウルティヌス

Pseudolithos migiurtinus プセウドリトス・ミギウルティヌス

玉のような球体

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人気のソマリア産球形ガガイモ、“プセウドリトス・ミギウルティヌス”です。


ソマリア北東に位置する、通称『アフリカの角』と呼ばれる半島が原産です。
世界でも有数の乾燥地帯で、砂質土壌の荒野や丘陵の岩場などに自生しています。

属名の 'Pseudolithos' は、ラテン語で“偽の石”という意味で、'pseudo'(偽の)+ 'lithos'(石、小石)の合成語です。
種名の 'migiurtinus' は、“ミギウルティナ地方の”という意味があり、原産地であるソマリア北東のバリ州一帯の地域が 'Migiurtina'(ミギウルティナ) と呼ばれていたことに由来しています。

ガガイモの仲間は花を楽しむ種が多いのですが、プセウドリトス・ミギウルティヌスはなんといってもその珍奇な外観が最大の特徴です。

まるで爬虫類のようなごつごつした肌や、恐竜の卵のような見た目をしています。
とても植物とは思えず、まるで緑のまんじゅうのようですね。

その奇妙な外観だけでなく、花も小さいながらガガイモらしい不思議な形状の花を咲かせます。

ガガイモ科の植物に多いのですが、プセウドリトス・ミギウルティヌスもハエをポリネーター(花粉媒介者)として利用しているようです。
そのために花の匂いはお世辞にも良い匂いとはいえず、鼻を近づけてみると腐った肉のような匂いが、、、

以前は 'Pseudolithos sphaericus'(プセウドリトス・スファエリクス)という名で呼ばれていましたが、近年になって学名が変更されました。
ちなみに 'sphaericus' は“丸い、球面の”という意味があるので、このままでも良かったような気がしますが、どういった経緯があったのでしょうか、、、?

珍種好きには是非お薦めのプセウドリトス・ミギウルティヌスですが、成長するスピードもゆっくりで、性質もやや気難しいところが難点です。


【科・属】

Asclepiadaceae Pseudolithos
ガガイモ科プセウドリトス属

【原産地】

ソマリア - バリ州(Migiurtina)

【置き場所】

一年を通して直射日光の当たる場所で管理します。
プセウドリトス・ミギウルティヌスは日光を遮るもののない、荒涼とした砂漠のような地域に自生しています。
そのため、真夏の直射日光下でも問題なく成長します。

ただし、あまりに日光が強すぎる環境や、暗い場所からいきなり長時間直射日光に当てた場合は肌がほんのり赤茶色になってしまうことがあります。
直射日光に当てる際は徐々に太陽に馴らしていくようにしましょう。
少し焼けてしまった場合は、風通しの良い遮光した環境でしばらく栽培すると元のヒスイ色の肌に戻ります。

また、極度の乾燥地帯に自生する植物ですので通気の悪い蒸し暑い場所では突然腐ってしまうことがあります。
プセウドリトス・ミギウルティヌスの栽培では風通しは特に重要で、特に暑い季節は通風には注意しましょう。

【水やり】

基本的に乾燥を好む植物ですので、水やりは一般的な多肉植物よりも少なめにします。
成長期の夏は土が完全に乾いてからたっぷり水やりします。
その際も乾くたびにすぐ与えるのではなく、しばらく用土を乾燥させてから与えるぐらいの間隔で水やりしましょう。

秋に入り、涼しくなってきた頃から徐々に水やりの回数と量を減らし、春まで断水気味に管理します。
寒い時期は基本的に断水しますが、月に1、2回ごく少量の水やりをすると細根の枯死が防げます。
その際は天気の良い午前中に行い、夜までには完全に乾いている程度にしましょう。
休眠明けの春から徐々に水やりを再開します。その際はいきなりたくさん水やりせず、少しづつ量と回数を増やしていきます。

また、ガガイモの仲間は根ジラミやカイガラムシがつきやすく、乾燥する冬は特に注意します。これらの虫は湿度を嫌うため、霧吹きでたまに水をかけてあげるとある程度予防できます。

【肥料】

成長期の夏に薄めた液肥を与えます。
用土によく醗酵した有機質肥料や、マグァンプKなどの緩効性肥料をごく少量混ぜ込んでおいても良いと思います。

【適温】

プセウドリトス・ミギウルティヌスは寒さに弱いので冬は暖かいところで管理します。
休眠中はなるべく日光にあて、日中に鉢内と植物自体の温度を上げると耐寒性も増します。
気温が高い環境は問題ありませんが、湿度には最大限注意しましょう。